日本の多くの小・中学校では、ウサギやチャボなどを飼っています。
みなさんは、なぜ学校で動物を飼うのか、考えたことはありますか?
それは、動物を見たり、世話したりすることで、子どもたちが元気になったり、やさしさを身につけたり、あるいは、動物そのものや動物が食べる植物に科学的な興味をひろげたり……と、とても良い影響があるからです。
しかし、そのいっぽうで、学校現場の子どもたちや先生方は、どうやって飼育したら良いかわからなかったり、それぞれの動物の性格や病気への対処法をしらなかったりと、みなさん相当苦労しているようです。
「寒い冬はどうしよう?」「暑い夏はどうしよう?」「土日の休みは?」「あ〜、元気がないって子どもが言ってきた。どうしよう!」と、心配のタネはつきませんね……。
でもだいじょうぶ。
この本で解決法がみつかりますよ。
わたしは日ごろ、全国の学校や園をたずね、子どもたちに、動物とのふれあいかたや飼いかたを話していますが、そのときに子どもがだしてくる、さまざまな質問!
なかには、「動物って何でできてるの? ど うやって動くの?」とか、「ウサギをだくと、なぜ気持ちいいの?」などと、かわいい疑問をおずおず口にする子もいます。
このような哲学的(?)な質問には、先生方も、「動物も人間とおんなじ! だから自分で動けるんだよ」とか、「気持ちがいいって、どこが気持ちいいの? ふーん、背中? で、どんなふうに気持ちいいの? え、毛がふわふわしてる? そうか、毛が生えてるから気持ちいいんだね」などといったように、答えをみつけてあげられますね。
しかし、「ウサギの目はどうして赤いの?」「チャボはなぜけんかをするの?」などという、生理学的・生態学的な知識が必要な質問には、正直こまるでしょう?
そんな難問にもズバリ答えるのが、この本です。自信をもって、子どもの質問に答えられますよ。
また、なにより、子どもたちが自分でもどんどん読みすすみ、学校の動物へのより深い興味や探究心もひろげていけるように、熊谷さとしさんの漫画をたくさん入れました。
この本を読んで、ひとりでも多くの子どもたちが、学校の動物たちとなかよくなり、そして、動物ハカセになってくれるといいなぁ、と思っています。
登録日:2008/03/21