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獣医師広報板のキャラクター:ココロちゃんウイルスの生き残り作戦
文章:プロキオン(獣医師)
初出:2010/09/13
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今日は、「治療したはずの病気がなかなか良くならなかったり、再発するのは何故ですか?」
「ワクチンが有効な病気とそうでない病気があるのは何故ですか?」という質問に答えたいと思います。
これは、簡単に言うと、生体の中でウイルスと免疫との戦いに相互の駆け引きがあるからです。
ウイルスというのは、生体にとって外部から体内に侵入してきて、宿主であるその生体になんらかの作用を与えます。この作用というのが、大抵の場合、悪い結果となるものであって、ひどい場合は宿主である生体の生命を奪ってしまうこともあります。
寄生される宿主側も、一方的にやられてしまうわけにもいきませんので、そのウイルスを退治するようになります。このためにウイルスをやっつけるための免疫抗体をつくるようになります。
そうしますと、ウイルスも免疫抗体にやられるままでは、生存も増殖もできませんので、さまざまな対抗策をとるようになります。

ある種のウイルスは、宿主の体細胞とくにその核の中の遺伝子情報としても、潜り込み一定の期間を眠りについて大人しくしているという戦略をとります。この作戦をとるウイルスは、腫瘍の原因となるウイルスが多く、身近な例をあげると白血病ウイルスなんかがこれにあたります。

別のウイルスは、宿主の体内で増えるだけ増えたら、一旦、宿主の体外にエスケープする方策をとり、免疫抗体がまだ少ない新たな宿主を捜します。このケースですと、未感染の同種動物である場合と、昆虫のような別の生物であったりする場合があります。このようなウイルスは比較的多く、日本脳炎のような蚊が媒介することが知られています。

そして、また別のウイルスは、免疫抗体が分布しにくい組織の中に避難したりします。これは、免疫抗体が血液を介して運ばれることが普通なので、血液やリンパ液が到達しにくい組織、つまり神経組織に避難して、血液中を免疫抗体がパトロールしている期間をやり過ごします。免疫抗体というのも、時間の経過とともに減少していきますので、その時をまって再び血液中に出現して、増殖をする機会を狙っているということになります。
( 神経組織は、脂質に富んでいる組織であるので、他の組織よりも水溶液である血液が浸透しにくいのです。したがって、免疫抗体も標的であるウイルスにまで届きにくくなります。)
このような作戦をとるウイルスは、動物ではいわゆる猫風邪と呼ばれているヘルペスウイルスがこれにあたり、慢性化してなかなか治癒しにくいということが知られています。人間のヘルペスウイルスも同様の理由から治癒に時間がかかる傾向があります。

また、この作戦と似た行動をとるウイルスで極端なものが、狂犬病ウイルスです。このウイルスは、生体に侵入した当初から神経組織だけを目指しており、血液中に出現してきません。その結果として、宿主である生体は免疫抗体をつくることができず、一旦発病したときには、脳の神経組織がすでに破壊されていますので、免疫が成立する前に生体を死に至らしめてしまうということになります。発病する以前には、神経組織以外に出現しませんので、生前診断が極めて困難であり、今でも世界中で毎年3〜5万人の人間がこの病気の為に亡くなっています。
この狂犬病ウイルスの悪質な点は、作戦そのものがよく出来すぎているだけでなく、感染した動物をウイルスの媒介者として、次の感染を引き起こすべく利用している点にもあり、かつ感染したものを確実に死に至らしめるという極めて性質の悪いものです。

そして、ワクチンが存在しても効果が確実でないというウイルスも存在しています。これらのウイルスは,二通りあります。
一つは、自分自身の体の遺伝子情報をしょっちゅう変えつづけているというタイプです。宿主が免疫抗体を造ってウイルスを攻撃するようになると、自分の体を作り変えて別のウイルスであるかのように見せかけるのです。せっかく造られた免疫抗体はその役目を果たすことができなくなるという作戦です。いわゆる「変異」しやすいとされているウイルスですね、これらにはインフルエンザウイルスや伝染性貧血ウイルス等があります。
もう一つの作戦は、同じ種類のウイルスであっても、とても多くの血清型・サブタイプが存在するというものです。さまざまなタイプが存在するため、流行しているウイルスの型と一致していないとワクチンが充分な効果を発揮できなくなってしまうのです。このウイルスは、口蹄疫ウイルスの名称をあげれば、納得していただけるのではないでしょうか。
この二通りのウイルスは、自分自身を変え続けていると言う点に関しては、同じと見てよいのかもしれません。すでにたくさんの型が知られているか、まだ把握されていないかというくらいの人間側の違いだけなのかもしれませんね。

ウイルスの生き残り作戦は、大きく分けると4つくらいに分ける事ができますが、ウイルスは、宿主となる生体すなわち動物の種類を選ぶ傾向にあります。宿主となる動物を選ぶ事によって、自分達の遺伝子をより増殖させる効率化を図っていることになりますし、同時に生き残り作戦が効果的に働くことを考えています。
つまり、ウイルスも昨日今日という短い時間に出現したのではなく、人間や他の動物達の出現と時を同じくするくらい昔から存在していて、進化の歴史を歩んできたのではないでしょうか。

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