獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199801-420

[419] 相原 英記 さんへ
投稿日 1998/01/27(火)19:14:24 城戸 雅雄

キウィ、パイナップル、パパイヤ等には、蛋白分解酵素が含まれています。肉料理にパイ
ナップルを使っているのがありますが、あれは、パイナップルに含まれている蛋白分解酵
素が、肉を柔らかくするためにつかわれています。また、パパイヤから抽出したキモパパ
インという蛋白分解酵素は、日本では認可されていませんが、外国では、椎間板ヘルニア
の治療に使われています。
動物では、ウサギの胃の中に毛球ができた場合に、その毛球を溶かすために、加熱処理し
ていないパイナップルジュースなどの投与を行う場合があります。これは、ジュースに含
まれている蛋白分解酵素によって、毛球のもつれを解くために使います。

「ヘモナーゼ」という言葉の意味は、わかりませんが、頭に「ヘモ」がつきますので、血
液に関する言葉だと思います。野菜や果物による血液に関する病気で思い浮かぶのが、
「溶血」です。溶血を起こす野菜類というと、タマネギ、ニンニク、ニラ等のユリ科の野
菜です。昔の人は、タマネギは「人間では食欲増進作用があるからいい」といいますが、
犬、猫、牛、馬、そして齧歯目は、その中に含まれている成分で、溶血を起こします。

シマリスは、本来木の実や種子を中心に食べる動物ですので、人が食べる物や本来食べな
い物を与えると健康を害することがあるので注意が必要です。
キウィやパイナップル等は、ウサギにジュースを与えても問題はありませんので、少量な
ら特に問題はないと思います。たくさん与えると、ほかの果物でも健康を害することがあ
ります。少量というのは、サイコロぐらいの大きさです。与えるのもたまにです。
主食と副食は区別する必要があります。果物は、リスにとっては副食にあたります。人間
でも主食を食べないで、副食のおやつばかりを食べていたら、健康を害します。
ちなみに、リスに与えてはいけないものは、チョコレート、ユリ科の野菜、ほうれん草、
ビワやサクランボの種などです。
ペットとして飼っている場合、どうしてもいろいろなものを与えたくなり、それがいいの
か悪いのか知りたくなります。長く飼いたい場合は、飼育書等に記載してある餌を中心に
与えてください。
私のところには、イカの刺身を主食とするアヒル、焼き肉を毎日食べるセキセイインコ、
プリンが主食のコモンマーモセット等が来ていましたが、いずれも短命でした。

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