獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199804-121

アカラス症について
投稿日 1998年4月24日(金)00時43分 まる

アカラス症は患犬が1歳以下か1歳以上かにより予後が変わります。1歳以下の場合、90%が自然治癒します。全身性であっても治療に良好に反応します。あなたの犬の場合発現部位が顔面と背中の一部のようですからオソラク局所的なものでしょう。
通常、局所的なアカラス症に関しては表皮性ぶどう球菌などの細菌の二次感染を起こしているのが普通で、これらの細菌が出す免疫抑制物質の影響でさらにアカラスが繁殖するという悪循環を起こしています。また、薬浴してさらにカユミが強くなったのもこのような細菌性毛嚢炎に起因するものと思われます。ですからアカラスの治療に関しては、殺ダニだけではなく、細菌感染に対する抗生物質の投与が必要になる事が多いのです。
カユミに関しては、副腎皮質ホルモンの投与はタブ−で、通常抗ヒスタミン剤のようなかゆみ止めを投与します。
アカラスに対する殺ダニ剤としては、800倍に希釈したアミトラズ製剤を使用します。薬浴は週に1回か2週に1回、局所的に塗布するなら毎日1回行ないます。他の製剤もありますが、アミトラズが一番効果的でしょう。
他の方法としては、次のようなものがあります。
1.イベルメクチンの注射あるいは内服。(週1回6週間)
2.ミルベマイシン・オキシムの内服。(毎日少なくとも1ヶ月。)
3.シャンプ−剤(硫黄を含んだシャンプ−剤あるいは過酸化ベンゾイルのシャンプ−剤による薬浴。)
4.免疫賦活剤の投与(レバミゾ−ルなど)
5.必須脂肪酸の投与(エファベットのようなオメガ3、オメガ6を含んだ製品があり、これらの必須脂肪酸を与える事により、皮膚に正常な皮脂の分泌を与えると共にカユミの元になるアラキドン酸の産生を抑制する。動物病院で売っています。)
6.甲状腺製剤の投与(アカラスにかかる犬は甲状腺機能低下症を持っているものがわりと多く、またそうでなくても皮膚の状態が非常に悪い例では甲状腺製剤の投与により、皮膚の状態が良化する事が多い。ただしダニに対する効果によるものではない。)

要するに、内服として抗生物質とエファベットを、カユミが強い場合は抗ヒスタミン剤も併用。外用として、800倍に希釈したアミトラズの局所塗布といったところが一般的ではないかと思います。
ただし、アカラスに感染する犬は、何らかのアレルギ−性皮膚炎や、アトピ−などが基礎疾患として存在する事が多いので治療に対する反応が悪い場合は食餌療法や、アレルギ−検査なども必要になるかもしれません。

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