ちょっと気になる記事を見てヒトコト

　先日発売の某動物雑誌に掲載されてた記事にパセリのことが「人間の食物としての効用は『新陳代謝を良くする』『肝臓の機能を良くする』と○○ちゃん（ブンチョウ）にピッタリ」とかかれており、その後、その著者は「本などで毒性を有無を調べて様子を見ながら与えた」とのこと。

　たしかに、パセリはヒトにはとてもよい食物ですが、鳥にとってはどうでしょうか。ヒトに対する臨床実験の末に「パセリはヒトには良い食物」という結論がでたことでしょう。でも、ブンチョウに対する臨床実験の結果はどこにあるのでしょうか？。ヒトの体に良いからといって、鳥にとっても体に良いという考えは大変キケンです。実際、アボガドはヒトにとっては栄養豊富な食物ですが、インコにとっては猛毒です。


　ここで、鳥（を始め動物）飼育している方に意識してもらいたいのは、鳥はあくまで鳥類であり哺乳類ではありません。分類学上こんなにかけはなれたところにいるものが、同じものを食べていて良いはずはありません。そして同じ鳥類の中でも、ブンチョウとインコではスズメ科とオウム科という違いがあります。哺乳類に例えるならイヌ科とネコ科ほどの違いがあるのではないでしょうか。
　

　ヒトにはヒトの生活や医学・栄養学があるように、インコやブンチョウにもそれぞれの生活や医学・栄養学が（確立されていないが）あるのです。
　近頃は配合シードのフードにもオカメ専用とかセキセイ専用とかフィンチ専用とか分類が始まっていますので、鳥専門の獣医さんに相談の上、自分の飼育している鳥に合った食べ物を与えてください。