獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199907-78

狂犬病予防注射その他
投稿日 1999年7月8日(木)20時46分 田口正行

狂犬病の予防注射が必要か不要かといえば僕もどちらかと言えば必要と考えています。
根拠は、確かに昭和31年から日本での狂犬病の発生はみられていませんが、現在の人や動物達の世界的な移動状況からはいつ発生してもおかしくないこと。
これは本当かどうかは不明(外崎さんは怒るかも知れませんが)ですが、日本国内に狂犬病の免疫を持った集団を維持しておくことで、万一狂犬病が日本国内で発生しても野火のように広がることが防げるのではないかという説。
および全くの本末転倒ですが、犬が人にかみついたときにその人が安心するため。
最後に法律で決まっているから(日本は法治国家です)。
以上のようなことを総合してとりあえず狂犬病の予防注射を行っています。

しかしRIKI先生の意見は極端に過ぎるように感じています。
獣医師の存在意義が狂犬病の注射にしかないような意見には全く反対です。
僕たちはペットの治療や行動療法などを通して飼い主さんや、その地域の人々の生活を豊かにしていると考えられないでしょうか?
犬のしつけを間違えて狂暴になってしまった犬のしつけ方や、家族の一員としてのペットロスなど獣医師が必要とされる場面は沢山あります。
また保険についてですが、僕は人間に赤ひげ先生が少なくなってしまった原因は保険医療制度にあると考えています。
お金のない人でも安心して医療が受けられる制度ですが、医者からすると目の前の人からはお金を頂かないことで遠慮無く費用をもらえるようになり、医療費の高騰を招いたのではないでしょうか。
僕は自分がたとえお金持ちにはなれなくても、好きなこの仕事をして暮らしていけて、飼い主さんや患者さんから感謝されればそれは素晴らしい人生と思っています。

最後になりますが、治療費をかければ良い医療が出来るかというといちがいには言えません。
例えば椎間板ヘルニアでは緊急に手術をすることで逆に良好な生活が期待できますが、だらだらと内科治療をしても手遅れとなりその後に生活の質は低下し費用もかかるでしょう。
獣医師は費用で治療を決めるのではなく、基本的には必要なことを患者さんに行うべきと、考えていますが、、、
だらだらと長くなりました。診察は楽しいですよね?今回は外崎さんの気持ちがわかるような気がしています。


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