獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200003-234

マルチレス
投稿日 2000年3月23日(木)11時59分 プロキオン

nandiさんへ
「キメロン」はウイルスに対する免疫血清剤です。インタ
ーフェロンのように不特定のウイルスに作用するのではな
く、特定のウイルスを対象とします。狙いが当たった場合
は大きな効果が期待できます。

3月22日の まっちゃんへ
フェレットには確かに白内障があります。私自身も見たこ
とがあります。捨てフェレットで、どうもおとなしいと思
っていたら、目を患っていました。
でも、目が白くなるのは角膜炎や角膜浮腫でもおきますか
ら、実際のところは診察を受けた方が良いでしょう。

3月23日の 浪人生さんへ
受験生あらためですか、残念でしたね。以前にも言いまし
たが、目的地が同じならどのような道を通っても行き着け
ると思います。
一人一人が歩く道ですから、同じ道はないと考えるのが普
通でしょうね。私も今歩いている道にやってくるまではい
ろいろな分野を経験しました。レス付けをしていると、回
り道が意外に王道だったように思えます。
先に歩き出したから早く目的地に着くというわけでもない
世界ですし、大学を卒業してからが本当の勉強のスタート
になります。
いつかこの道のどこかで出会えたらを期待しています。

>にゃおみ媛さんへ
私の説明がちょっと悪かったかな。鼻カタルの症状が出て
いてこれが急速に飼育群に広がるものを「スナッフル」と
呼んでいたということです。

この中には被毛の吸引刺激やアンモニアによる鼻粘膜の炎
症もあって、スナッフルの原因となり得ます。ウイルスに
よる呼吸器疾患も誘因となります。これら疾病が進行する
と粘膜にいたパスツレラが増殖して、重篤な症状になりま
す。二次感染ですね。スナッフルを1つの病原体に特定せ
ずに一連の流れの中で考えると、理解しやすいかもしれま
せん。
例えば、牛や豚にも「パスツレラ肺炎」は見られます。鶏
にもパスツレラ病はあり、九官鳥では「家禽コレラ」に相
当する血清型も分離されたことがあります。
牛の場合は、パスツレラの前にパラインフルエンザ3型や
アデノウイルス7型が関与していることが多いようです。
豚でもヘモフィルスイ菌が肺炎を起こした後にパスツレラ
菌が爆発的に増殖します。
したがって、ウイルスが関与していた症例であっても、診
療段階では二次感染のパスツレラに主眼がおかれます。ウ
イルスに対しての特別な治療はありません。支持療法を積
極的に行うくらいです。
にゃおみさんなら、「ウサギウイルス性出血病(RVHD)
」をご存じだと思いますが、この疾病はカリシウイルスが
原因です。カリシウイルスなら、猫の呼吸器病で獣医師に
はお馴染みのはずですが、ウサギについては近年まで知ら
れることなくきました。エキゾチックペットについては、
まだまだ分かっていないことの方が多いと受けとめておい
た方が良いようです。スナッフルは有名になってしまいま
したが、それでも様々な鼻カタル、クシャミ・鼻水がみん
ないっしょにされていると理解して下さい。
スナッフルは本当は症状名であって、病名ではないのです
が、大勢は病名になってきています。これも混乱の元なの
ですが。

あと、検査材料の採材は膿性鼻汁よりも漿液性鼻汁が適し
ていると思いますし、それも塵・埃や雑菌が多い入り口よ
りも奥のものが望ましいです。恒温器を持っている先生な
ら検査機関に出さずに病院内で培地に植え付ければ、分離
成績はあがると思います。
# 大学で実習していても忘れてしまっているかも!

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