獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200003-331

猫よけ薬品
投稿日 2000年3月30日(木)09時30分 岩谷

猫よけの薬品について。

我が家の近所で、猫よけにクレゾールをまいていた方がいました。
原液でまくため、まいた直後から1週間程は気持ちが悪いほどの
臭いです。

ある日我が家に来る野良猫の親子の子供が見えません。
全く捕まらない子達で、保護が難しいため、私にも保護は
無理でした。
他の方に保護されたとはとうてい思えません。

死体を見ていないので、これは私の推測でしかありませんが、
子猫達はクレゾールにやられたと思っています。

猫よけの薬品に付いてですが、、、
その使用を間違うと、犬、猫を殺してしまうことになりかねないし、
人にも悪影響を与えるのではと、私は懸念しています。

ある猫の保護団体からのパンフレットには
猫よけの方法として、
薬品は非常に薄めて使うと書いてあります。
また、
*ナフタリン、樟脳をつるす
*たばこの吸い殻を水に浸し、それを散布する
*コーヒーかす、ドクダミ茶の茶殻、ニンニク、唐辛子、食用酢、
*お米のとぎ汁、ミカンの皮
等も良いとあります。

動物よけには、薬品はあくまで薄めてが基本では
ないでしょうか。薬品はあくまで人用なのですから、
犬猫の体重が人よりはるかに軽いのは自明です。
また、他の選択筋があるのに生き物にあえて危険な
薬品を使う必要があるのでしょうか。

我が家の犬も、毎年、散歩中、除草剤のかかった草を
食べて、ひどい下痢をします。
(除草剤は、死んでしまうこともあるそうです。)
先日、我が家に見えた方は、1カ月前、犬が散歩中に
何かを食べ、(たぶん毒物)3日後に死んでしまったと
おっしゃっていました。

犬、猫が、毒物(薬品等)で死んでも、飼い主は泣き寝入りです。
また、薬品をまく人が特定されることはありません。
ですから、
社会的に薬品が動物にはどのような影響があるのかの
認知が広まることが大切と思います。
メーカー側も、パッケージに、薬品の動物に対する影響
を記入すべきですし、動物に対しての正しい使い方を
記載する必要があると思います。

車庫に猫ちゃん達が来るのは、寒い冬の暖を取ろうとするからです。
我が家の車にも隣の猫が暖を取りに来ます。
エンジンの上は暖かいようです。
人それぞれですから、車がとても大切な方もいらっしゃいます。
が、薬品より、カバーをするという選択をとっていただく方が、
より、人間的という気がします。

猫よけに薬品をまいてしまうというのは
「嫌いなものは排除すれば良い」「ここは我が家だ
何をしても良いではないか」という考えがそこには
あるように思います。

昔はどこかの猫が家に来ても薬品などをまく人はいませんでした。
日本は本当に公的な感覚(公共意識)が麻痺していると思います。
野良猫だって、公的な存在ではありませんか。


専門的な立場で、獣医の先生方からのお声を聞きたい問題です。




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