獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200004-357

キューちゃんママさんへ
投稿日 2000年4月29日(土)23時27分 ケンケン

キューちゃんママさんへ

鳥飼いのケンケンと申します。獣医ではありませんが、参考になれば幸いです。

 まず、現在診察をうけている病院は、きちんと鳥の診察ができる先生がいらっしゃるのでしょうか。
 前回、私が書き込みした後、病院にいかれ、その際に先生は「全く問題が無い」とおっしゃられたそうですが、それが真実なら、その後は順調に体重がふえて行くはずです。増えなくてはおかしいです。
 また、現在の飼料の状況について、先生から指導はありませんでしたか?オカメインコは、生後6週目には大人の飼料を自力で食べられるようになっていないと、消化器官にダメージを受けてしまいます。
 気道炎とのことですが、糞便とそ嚢の検査はされたのでしょうか(確かに44gまで体重が減ってしまった以上は、気道にもダメージが及んでいると思いますが)。

 食欲を失った鳥の治癒率はかなり低くなりますので、鳥の管理をキチンとできる病院での入院をお考え下さい。東京近郊でしたら、専門病院をお教えしますので、御連絡下さい。

下記はキューちゃんママさんの書き込みから、予想される病気をあげてみましたので、病院で質問なさってみてください。
▼そ嚢炎
 生後8週目で、差し餌をしてらっしゃるそうですが、普通、オカメインコは生後6週には大人の餌を食べはじめるようにしなくてはなりません(生後5週ころから、少しずつ大人の餌を足下にまいて、練習させる)。
 長い間水分の多い飼料を与え続けると、そ嚢内部にカビや細菌が繁殖して炎症を起こします。だんだんと食欲がなくなり、衰弱して落鳥します。
 そ嚢内部の細菌の顕微鏡検査で診断ができますので、獣医さんに相談してみて下さい。現在のブドウ糖を与える、という治療法が結果によって変わるかもしれません。
▼トリコモナス症
 トリコモナス原虫という寄生虫がそ嚢に寄生すると、上記のそ嚢炎を引き起こします。
 こちらもそ嚢内部の顕微鏡検査で診断ができます。トリコモナスに効くお薬での治療となるはずです。
▼鳥用のインキュベータが用意されていて、入院できるかどうか
▼スタッフの中に強制給餌ができる人がいるかどうか

 体重が44g、のどがプチプチ鳴る、口腔内の膿、食欲の減退、と、どれをとっても予断がゆるされない状況です。獣医さんの中には、鳥に詳しく無い先生が「鳥を診れる」と豪語なさってる方もいらっしゃるので、上記についての質問を御理解されないようでしたら、転院をお考え下さい。

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