獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200006-110

干し草、成犬のしつけ、子犬のしつけ
投稿日 2000年6月7日(水)16時14分 はたの

獣医師ではりませんがご参考まで。

この一、二年の事情はわかりませんが、少し前にやはり干し草をプレーリードッグのために探したことがあります。ペット用品ルートでは満足いく品質・価格のものはみつかりませんでした。馬、牛用のものをつかうしかないようです。私がる限り、アメリカ産が70キロ、北海道産が30キロ。重さあたりですとペット用小袋よりかなり割安です。
お近くの農家や乗馬クラブ等に分けていただけないか、あるいは次回注文時に一ブロック余分に頼んでもらえないか、または購入先を教えてもらえないか聞いてごらんなられてはいかがでしょうか。通常の宅配便と引っ越し便の中間のようなものがあり、高くない送料で送ってもらうことも可能なはずです。
ただ、多量ですから、できればお仲間を作って共同購入されるほうがよいでしょう。カビが生えると深刻なトラブルが発生しますし、干し草はカビやすいのです。雨がかからず風通しのよいところ(物置等ではなく)に保管する必要があります。30キロでもダンボール数箱ぐらいの大きさはあります。さらに、カビていなくても胞子は紛れていることが多いので、よくはたいて埃を払ってから与えるべき、とのノウハウが最近ドイツの動物園からクロサイとともに日本の動物園にはもたらされています。ウサギでも注意する似越した事はない、と思います。

1ケ月半の子犬は、成長が比較的早い小型犬であっても、やや幼すぎるように思います。私でしたら、サークル内で洗濯し易い毛布をかぶるなりして抱いて寝ます。8週前後は特に子犬が恐怖を感じやすく、しっかりしたイヌになるか臆病なイヌになるかに大きな影響を与える期間です。新奇なものと出会い、勇気をもってにおいをかいでみて「それが恐くないこと」を確かめるには、根底には安心感が必要でしょう。いつでも逃げ帰れる、安らげる場所、母犬に代わる何かが必要でしょう。とにかく今は、べたべたに甘やかしても構わない、そのほうがいい時期でしょう。家族が愛していること伝えてやってください。しっかりした信頼関係が基礎にないと、どんなしつけも上滑りしますから。イヌはネコとは違うので、まして幼ければ、トイレの失敗を繰り返すのは当然です。叱る、ムキになって教える、急ぐ必要はありません。放っておいたっていずれ覚えます。抱いて寝たら一人で練られなくなる心配もご無用でしょう。思春期ごろに、母犬がそうするはずの時期にすこし突き放せば大丈夫です。

12歳のイヌでもしつけ直すことは可能です。書き込まれた内容からは、本当にご愛犬が「自分が一番」と思っているのか判然としません。もしも、食器やオモチャを取り上げようとしたら噛みつく等があるのでしたらやや心配ですが、書き込まれている程度のことは、訓練されていないイヌであれば別にアルファ的でなくても普通です。ヒトを見下しているとは限らず、単に、自分がどう振る舞うべきか教わっていないだけかもしれません。深刻な問題のためでなく、より幸せな余生のためにしつけ直すなら、ムキにならないこと、できなくても当然というぐらいののんびりした気持ちで試みられることをお勧めします。イヌにプレッシャーをかけるのではなく、ゲームのようなつもりで。たとえ良い方向への変化であっても、生活パターンの変化自体が、老犬には負担になりますから。
たとえば、食事の時のお座りだけでなく伏せもさせようとすれば、老犬はムッとするでしょう。でも食事をちょっと減らして、その分のフードを使って別の時間に、たとえば散歩の途中でお座りさせたり、ヒトについてこさせたり(ドライフードを一粒手の中に隠し持つとかして)するのなら、心理的な抵抗は少ないでしょう。新しい考えに出会われたことはご愛犬のためにもお祝いいたしますが、「正しい鋳型にはめ込む」方向にお考えになってしまわれるのではとやや案じております。ご愛犬を送るまでしつけや訓練は続くのですし、その長い日々を楽しく過ごされるためにも、鷹揚にかまえられてはいかがでしょうか。

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