獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200012-66

>にゃおみ媛さんへ
投稿日 2000年12月8日(金)12時10分 プロキオン

バリウム造影に関してです。

何時間ぐらいで排泄に至るかというのは正直なところ分かりません。人間の場
合でも、水分を多く取って、キチンと出すように指事はされますが、排便がと
まってしまって、便秘になる人もいます。まったく気にも止めずにでてしまう
人もいます。総じて遅れがちになるのが一般的であり、2〜3日くらいの間に
排泄されることが多いのではないでしょうか?
消化管のウッ滞や機能低下が前提のお話ですから、これよりスムースに事が運
ぶということはないと思います。私がウサギのバリウム造影を実施してことが
あれば、もう少しはっきりとしたことが言えるのですが。

下剤というのが消化管機能の亢進剤を意味しているのなら、病院では注射によ
って投与します。本来の下剤であれば、経口投与になります。これらは腸内細
菌の量には関与しないはずです。

そして、大事なことなのですが、バリウムの濃度は検査対象となる消化管の部
位によって適用される濃度が異なるのが本来的な使用なのです。
つまり食道なら直腸や結腸よりも濃い濃度が必要なのです。みんな先へ先へと
流れていってしまうので、食道の粘膜に付着して残って貰うのにはそれだけ濃
い濃度が必要なのです。消化管の末端へ行く程、そこにとどまる時間が長くな
るので、水に近い薄い濃度で良いということになります。
それにもう一点、投与する量もかなり重要な要因と言えます。

それでも、狭窄や閉塞が疑われる症例にたいしては慎重でなくてはならないで
しょうね。消化管内に留まる時間が長くなれば、それだけ水分が失われてより
排泄が困難になります。本当に必要な投与であれば、充分な水和が実施されて
いなくてはなりませんね。

カーペットを齧ってしまうというのもよく耳にしますが、これは飼い主さんの
責任ですから、気を付けていただくとして、毛球は多くの場合で胃内に認めら
れることがおおいと思います。これは胃の幽門が選択的に作用しているのでは
ないかと考えます。
これより先の部位でいうのは、あまり無いと思うのですが、もしあるとしたら
事はより重大です。あまり楽観的なことは考えられないといのが私の意見です。
もってまわった言い方になりますが、ウサギを取り巻く現状ではそういうこと
になると思います。

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