獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200104-186

狂犬病予防注射と、犬の登録
投稿日 2001年4月19日(木)00時08分 パールちゃん

姫さん、こんばんは。
犬8匹飼いのパールです。

犬を飼うときは年に一度、
「春」に注射を受けるというふうに浸透しちゃっていますよね。
それはそれでいいと思うんです。
このことを広く国民に浸透させてきた歴史と実績は尊重したいと思います。
でも、姫さんのいうように改善も必要ですよね。
なんの注射かをよく理解していない人もいるし、
犬の体調を考えずに受けさせる人もいるし、
春の機会を逃してそれっきりという人もいるのですから。
どういう注射をするのか事前の説明をもっとちゃんとして、
問診や、必要ならば事前の健康診断もきちんとして、
体調次第では延期してもいいんだということを、
関係機関からもっとくわしく積極的に告知してほしいと思います。

そのとき同時に、フィラリア予防をはじめとして、
犬の健康に関する知識の啓蒙をしてほしいものです。
我が国では、フィラリア予防をしてもらっている犬は5割に満たないという調査結果があるそうです。
この数字は欧米に比べてとても低い数字です。
「フィラリア」を知らない飼い主さんが多いことを私は身近に実感していますので、
ぜひ獣医師会や管轄行政でこのことを考えてもらいたいと思います。

残念なことに日本は、みんながみんなとても大切に犬を飼っているわけではない国です。
せめて年に一度、狂犬病予防注射の時期には飼い犬の健康を思いやるという、
そんなシステムをうまく作っていくことで、
動物を飼うということの責任の重さを少しずつ広めていけたらいいですよね。

私も犬の登録制度は必要だと思っています。
このことによって犬は法的に守られる権利を得ていると思います。
市や区が在住の犬の数を把握することは、人間との共存を考える基本になり、
災害発生時には保護・救護活動の目安になります。
以前は毎年、狂犬病注射の際に犬の登録をする決まりがありましたが、
現在は生涯一度の登録でよくなりました。
本当は死亡時にも届け出をしなくてはなりませんが、それをしている飼い主さんは少ないと思います。
制度的な改善をするには、行政と獣医師会の連携が必要です。

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