獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200104-34

フィラリア治療・アンさん&まりママさん>
投稿日 2001年4月4日(水)21時31分 パールちゃん

犬8匹のいるパールです。
うち1匹がフィラリア陽性です。

アンさん>
ダイちゃんという名のうちの子は、まりママさんのワンほど強い陽性ではありませんでしたが、
まりママさんのワンとまったく同じ処置をたどっています。
つまり親虫を殺す薬や取り出す手術は危険すぎる、薬で子虫だけ一気に殺し、
あとは通常のフィラリアの薬を予防的に投与しています。

アンさんのワンの体力や年齢、親虫の寄生している位置とその数などにより、
獣医さんはオペをするかしないか考えると思います。
今日明日急にどうこうという症状が出ていなければ、
納得のいくまで獣医さんと話をしてください。

フィラリア治療について詳しい獣医さんを紹介してほしいということでしたが、
フィラリア治療に関しては獣医さんの考え方はさまざまだと思います。
特別に腕がいいとか得意であるという対象の疾病ではなく、
どこにでもよくある病気、予防しなければ高い確率で罹患する、
それがフィラリアです。
「いろいろ調べても、完全には治療できないとか、また逆に治療する事ができる
など様々です。できれば、ミクロフィラリアだけでなく、心臓などに寄生した
フィラリアも治療できればと思います」と書いていらっしゃいましたが、
どの程度まで治癒させられるかは、1匹1匹の犬によって違い、一概にはいえないことなのです。
手術は、心臓や肺動脈という命にかかわる部分をさわる手術です。
吊り出し式といわれる手術は、首に穴を開けて血管に管を入れ、
親虫をさぐりあててつまみ出します。
心臓・血管・呼吸器系にすでに症状が出ているワンにとっては、
麻酔自体がとてもリスクの高いものになります。
親虫に寄生されて血管の傷ついた犬は、たとえ手術で親虫を取り出しても、
のちのちも激しい咳が後遺症として残る場合もあります。

今ワンがどんな状態なのか、ワンの残された寿命と親虫の寿命との兼ね合いなど、
治療の判断材料となることは多岐にわたります。
どうか、かかりつけの獣医さんとよく話し合いをされますように。

まりママさん>
うちのダイちゃんは、子虫を一気に殺す投薬をしてから2年たちました。
現在8歳です。見た目も元気、活動量も多くピンピンしてます。
けれど慢性的に貧血で、特に冬などは歯茎がピンク色を失うこともあるくらいです。
血のめぐりをよくしたり、血管を丈夫にする食べ物を工夫したり、
ウォーミングアップをしてから散歩に出かけるように気をつけています。
親虫が寿命で死んだときに、その死骸が血管に詰まることもあるというので、
その点も要注意です。
願わくば親虫はそっと寿命が尽きて死に、少しずつ溶け、
なんの障害も起こさずじょじょに血液に吸収されていってほしいものです。
「親虫め、このやろっ」と思わずに、「親虫さん、お願い、暴れないでね」と願う毎日です。

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