獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200105-30

自己免疫性疾患
投稿日 2001年5月3日(木)10時25分 sutemaru

M さんへ
寒冷(血球)凝集素症というのは自己免疫性溶血性貧血(AIHA)のうちの、冷式抗体(IgM)によって起こるもので、この抗体は体温より低い30℃(度C-機種によって読めないかもしれませんので)ぐらいから赤血球と結合し始め、4〜10℃で最も良く反応します。
寒冷にさらされた抹消の血管内で赤血球の凝集が起こり、これらは網内系(生体にあって貪食能を持っていて粒子等が入ってくるとそれを取り込み保持する事が出来る細胞系の総称で、いわば身体の防御機関)で壊されます。
その結果、抹消循環障害と貧血が起こります。
突発性に或いは慢性感染症、腫瘍、他の自己免疫性疾患に併発して起こります。
『犬のAIHAにおいてIgG自己抗体はIgMより一般的に認められるが、猫の症例ではIgG、IgMは共に良く存在する。
IgA自己抗体は非常に稀。
赤血球膜に結合した補体(C3)の検査(クームステスト)は重要。自己抗体の結合能が弱いとか、冷温依存性がある為に、IgGまたはIgMに対して陰性な例に、それが検出される事が多い為』

参考に寒冷損傷と言うものだけですと、寒冷に暴露されると、体表面の細い血管に機能的な障害が起こり、体表面が壊死に陥る事を言います。
軽度な場合皮膚はまず貧血状態で蒼白になり、次に発赤が強くなり灼熱感や疼痛を伴い、腫脹してきて、重度になると局所の腫脹も疼痛も強くなり、重症だと壊死に陥りやがて腐肉となり潰瘍を形成します。

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