獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200105-350

セキセイインコの下痢とペレット
投稿日 2001年5月29日(火)02時00分 ぴぴ

少し前にセキセイインコの下痢について相談させて頂いた者なのですが、その事に関連してお伺いしたいことがあります。どなたかセキセイインコを飼われている方でペレットを与えると鳥が下痢(多尿)をするというような方はいらっしゃいませんか?
実は2週間程前にうちのセキセイが下痢・多尿になり、体温が低くなってぐったりとしていたので、かかりつけの動物病院に連れて行ったところ、「糞便に菌は出ていないが糞に菱形のようなものがでているので腎臓が悪いと思われる。あと貧血と換羽とでだいぶ弱っている」と診断されました。そして「腎臓は一度悪くすると治らないので保温・点薬・食生活の改善で様子をみるように」と指示を頂きました。
その通り10日程看病していたのですが、一向に良くならず、もうダメなのかと思いはじめた頃、ふと気付いたことがありました。それは餌のことで、ペレットを食べた後は(朝〜夕方)下痢・多尿となり、水をゴクゴクと飲んでいるのですが、シード(寝る前)を食べた後は糞の状態が良いのです。
「おや?」と思いましたが病院の先生から、「病気の原因としてペレットへの切り替えが完全に出来ていないことによるビタミン不足」(小松菜・ニンジン等の野菜は毎日あげていたのですが・・)も挙げられていたので、まさかと思いなおし、その後もペレットを出来るだけ与えるようにしていました。
ところが、うちにはもう一羽インコがいて、この子は今まで頑としてペレットを食べなかったのですが、今回のことで強引にペレット食に切り替えて3日目、病気の子と同じように下痢をしはじめました。
さすがに「これは・・」と思い、慌てて全ての餌をシードに切り替えたところ、病気の子は下痢の状態が良くなり、みるみる目に力が戻り、次の日には体温が上がり元気になってきました。その翌日にはカゴの中でゴソゴソ動きまわり、現在は糞が多少水っぽいものの(糞をした時は良いのですが少し時間がたつと水分がじわりと敷紙にしみ出てくる感じです)かなり元気にしています。もちろん気は抜けませんが・・。
今回のことは偶然が重なっただけかもしれません。病気になった子は塩分が大好きで塩土を初めて食べた時には吐くまで食べたこともありましたし(その後は週に一度ほんの少しをあげていたのですが)、健康診断に行き初めてペレットを購入した時に、先生に「今はハイエネルギータイプのものしか仕入れがないのでこれしかないけど、ハイエネルギーってことは栄養素が高いってことだから、通常のものを補えるからね、これで大丈夫だよ。」と言われてそれを鵜呑みにし、一年も与え続けたことも大きく関係していると思います。(先日ペレットを獣医さんに卸している業者に別件で電話した時に「ハイエネルギー?なんでそんなもん食べさせてるんですか?あれは蛋白質が多くて万が一、内臓の悪い鳥に与えたりしたら一発でダメですよ。」と言われました・・。)
でも私は今、ペレットに多少の疑問を持ち始めています。ペレットは完全栄養食ということで、獣医さんも大変薦められていますが、もともとペレットはオカメインコ用にその成分が開発されたと聞きます。オカメインコとセキセイインコでは必要な栄養素は随分違うのではないでしょうか?また人間にも食べ物のあうあわないがあるように、鳥にも餌のあうあわないってあるんじゃないでしょうか?また、違う獣医さんの開かれているホームページで、同じメーカーが“初期の頃に発売した幼鳥用のペレットを食べた幼鳥が下痢・内臓疾患で多数落鳥したため、現在のその商品は新しいものに改良して良いものになった"と記載されていました。幼鳥用のペレットでそのようなことがあったのなら、成鳥用のペレットでも同じような事はありうるのではないのでしょうか?
わたしは全くの素人ですし、何の確証もなく、何一つはっきりしたことは言えません。それなのにこのような疑問を投げかけるのもどうかと思ったのですが、やはり毎日鳥たちを見ている者として、どうしても気のせいではないような気がしてしまいます。ペレットの取扱業者に成分を問い合わせた所、「うちで製造した訳ではないのでよくわからないし、成分なんて企業秘密だから公表していませんよ。どうしても知りたければパッケージの裏面の英語を訳したらどうですか?うちで取扱っている商品が悪い訳ないじゃないですか(でも、製品内容はよくわからないと言われていたのですが・・。)鳥が病気になったり死んだりするのは獣医か飼い主のミスに決まってるでしょう。あなたのところの獣医は商品説明はいらないとパンフレットも受け取らなかったですよ。」と言われました。「どの商品が一番塩分が多いですか?」というようなシンプルな質問にも答えて頂けませんでした。失礼のないようにお聞きしたつもりだったのですが、私の聞き方が悪かったのかもしれませんが、何を信じていいのかわからなくなりました。何か感じていらっしゃる方、または何かご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひご意見教えて下さい。うちのかかりつけの獣医さんは、このあたりでは唯一鳥をきちんと診て下さる先生で鳥に対する愛情も感じられます。それだけに、色々と迷っています・・。長々とすみません。

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