獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200106-175

アルルさん・・
投稿日 2001年6月14日(木)16時51分 ちるる

ウジを取らずに薬を塗ってもダメです。
患部に卵等が産み付けられているのでしょうから。

ハエウジ症は戸外で飼われている体の弱った犬に多いです。
犬の体表に傷のある皮膚や、汚れた耳孔、肛門、外陰部などに卵を産み
付けます。ウジは、皮膚を食い破ってその下の組織にまで損傷を与えます。
犬の体表に悪化した腫瘍や潰瘍、化膿などがあって、一日中悲鳴を上げて
鳴き止まないような場合、まず疑うべき疾患です。

ハエウジ症は、麻酔や鎮静剤など使って犬を大人しくさせ、患部を開き卵
ウジを取り除き消毒します。噴霧器の水力でウジを流す方法もあります。
ウジは基本的に健康な組織は食べない生き物ですから、元々犬に悪い疾患
がない限り良くなります。治療は弱った全身を回復させるのが大切です。

もしこれ以上なにもしてもらえないなら、獣医さんを変わるほうがいいで
しょう。

しかし・・・。獣医の間ではこのような患者を連れて来る飼い主は正直ど
んないいわけがあっても「飼い主失格」と言いたくなります。
大抵、この症状のワンちゃんは老齢で、もはや飼い主も興味を亡くし、
ただ庭につなぎ死ぬのを待つだけ、手入れもなし、がほとんどです。
清潔に飼っていたらこんなことにならないし、早くに気が付くはずです。

どんな都合があっても、自分の父や母が寝たきりになり世話ができない
からと、ウジだらけにしますか?年老いた自分がウジだらけで死にたい
ですか?
ハスキーほどの大きな犬がウジで弱るとは、一体どんな飼い方なのか、
想像できるだけにきつい言葉になってしまいます。
体の中を食われてどんなに痛くて辛いことでしょう・・・。
もちろんアルルさんが悪いわけではないでしょう。会社の誰が飼い始めた
か知りませんが・・飼う資格がありません。

・・こんな飼い方を続けていくなら、里子に出してあげてください。
あと3-5年で天寿を全うできる歳なのですから。


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