獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200110-88

REインコの毛引き
投稿日 2001年10月8日(月)19時21分 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。

 現在の病院は、「鳥を診てくれる」ところですか、「鳥を診ることができる」ところでしょうか? もし前者なら後者への転院も一考の余地ありと考えます。

 カラーの回り以外は生え揃ったとのことですが、それは、カラーで遮られてクチバシが届かないところは生え揃ったがカラー周辺にはクチバシガ届いてしまうので抜いてしまう、ということですか? それとも、(カラーが合っていないとかで)クチバシが届くけれど抜かないところが多く、カラーの回りだけ抜くということですか?
 どちらかによって、対応の方針が異なってくると思われます。
 後者ならば、おそらくはカラーそのものと、羽が生える途中のむず痒さが原因の可能性が高いので、カラーをはずすことを考えます。ただそのままだと抜き続けるでしょうから、筆毛が開ききってかゆみが減じるまで、鎮静剤を投与し続ける等の工夫が要ります。鎮静剤の種類や量、投与方法については「鳥を診ることができる」病院にご相談を。インコ類の術後管理等の関係で、すくなくともアメリカでは鎮静のかけかたの研究が進んでいるようなので、副作用を極端に恐れる必要すはないように思います。
 前者であれば、抜本的な対策が必要で、しかも必ず効果があるとは限らないと思われます。
 毛引きの原因としては外部寄生虫、栄養、ストレス、が主なものとして考えられますが、治療を受けているのであれば寄生虫は対策ずみのはずです。
 入院ストレスを発症の原因と想定しておれるようですが、その背後に栄養の偏りがなかったとはいえないので、無視するのは得策ではありません。
 フェザーシュアー、ネクトンバイオ(商品名。ともに国内で入手可)といった換羽期用の栄養剤を使用し、またもう少し全般的な栄養剤(MVS30、ネクトンSなど)も併用して栄養面での手当をしておいて、かつ、毛引きにつながるストレス因を排除して(退屈防止策とか。場合によっては、「毛引きにつながらないストレス因」を敢て与える、のもありです。たとえばいつもネコに睨まれていたら、羽繕いするほどリラックスしませんから、毛引きもしません。ただ、副作用が大きくなりすぎないように慎重に考える必要があります)、さらに鎮静剤をかけて、カラーをはずしてみる、といった方法が考えられます。
 全般的な健康管理が必要ですから、獣医師とご相談のうえご検討ください。

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