獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200111-130

ペットロス
投稿日 2001年11月22日(木)12時58分 ...

ある本の1節

ペットロス
 ペットロス....ペットを失うこと。いわゆる“ペットロス"....
 ペットを亡くした後、飼い主に起きる精神的・行動的異常。
 もちろん最愛のペットを亡くした時、
 泣きじゃくり悲しみ落ち込むのは、当然のこと正常なこと。
 極端な反応が起き、そして心身に異変をきたすことが、
 いわゆる問題のあるペットロス。
 そして、なんとも思わないのも異常。そして、
 なんとも思わせない、悲しみの感情を抑圧して
 なんとも思わなくさせるのも問題のあるペットロスだと思う。

 問題のあるペットロスはいろんな原因によって起きる。
 その主な原因は問題のあるペットの失い方だと思う。
 ペットを失った(亡くした)時の状況に問題があり、
 それが異常であればある程“ペットロス"は起きる、
 飼い主の心身に異常が起る可能性が大きくなる。
 そして、その問題のある異常なペットロスの状況をつくるのが、
 周囲の人であり獣医師であることが多いと思う。
 ペットが亡くなった時の一言が、ちょっとした一言が、
 飼い主を傷つけたり、救ったりすることがあると思う。

 “ペットロス"の原因として人とペットの関係が、
 おかしくなっているためという人がいる。
 ペットを擬人化し人とペットの関係が強くなりすぎているために
 “ペットロス"が起きるという人がいる。
 でも、そんなことはないと思う。
 むしろ、そういう考え方自体が問題のあるペットロスを、
 引き起こすことになると思う。
 “ペットが死んだぐらいで...."という一言が、
 “ペットロス"を引き起こす。
 
 ペットを擬人化しペットを家族の一員とみなすことは悪いこと?
 確かにペットに“依存"してペットがすべて、
 すべてペットが中心になり、ペットを失ったとき、
 極端にバランスが崩れてしまうのは問題があるとは思う。
 でも、それは“ペットロス"とは別の問題。
 ただ、ペットを失ったときその問題が顕著に現われる、
 ということだと思う。

 “ペットロス"の影響はいろんな形で、ときには見えない形で、
 形を変えて現われているのかも知れない。
 昨今のいろんな凶悪事件、生命の尊厳、尊さを全く軽視したような
 事件の根底にはもしかしたら問題のあるペットロスがあるのかも。

 ペットを失った時、ペットを亡くした時どれほど
 悲しい思いをし、どれほど涙を流したか....そしてその悲しみをどう
 克服したか....大事なこと。ごまかそうなんてしないこと。
 ペットを失った時、ペットを亡くした時、悲しむのは当然、
 涙を流すのは当然のこと。
 その自然なことが今はタブー視されたり抑圧され表現することが、
 難しくなっているのかも。
 そして、身近な“死"を体験すること自体無いのかも。
 “死"を体験することは“生"を実感すること。

 子供がいる家庭でもしペットが亡くなったら....
 何事もなかったように親がふるまったり、
 ときにその事実を子供に隠そうとしたり、
 泣いている子供を“いつまでもメソメソするんじゃない"と
 怒ったりそんなことをしたら....それこそ、
 命の軽視につながると思う。
 これも問題のあるペットロスだと思う。

 ペットを亡くした時、“死"に直面した時の対応は、
 人それぞれ、これが正しい方法というものはないと思う。
 ただ、ひとつの“方法"“気持ち"としては、
 “死"に直面したときは泣いてあげること、
 悲しんであげること。
 ひとつの命がこの世を去った時、それなりの“儀式"をもって
 送ってあげること。
 悲しむことは大事なこと。
 それは、動物の小さな命の尊さを確認すること。
 それによって生きていることの実感、
 “生"への畏敬の念、感謝の気持ちが再確認できる。

 ペットが亡くなって悲しんであげられるのは飼い主だけ。
 涙を流して泣いてあげられるのは飼い主・家族だけだと思う。
 悲しいと思うのは良い。でも、
 “かわいそう、亡くなったペットがかわいそう"
 と思うのはそれこそペットがかわいそうなこと、
 良くないことだと思う。
 かわいそうと想うことはその“子"と共に過ごした日々を、
 否定することになるのかも。
 やはりペットは飼い主がいなくては生きてはいけない。
 飼い主がいたからそのペットは生きてこられた。
 もし、自分(飼い主)がいなかったら...........
 完璧な飼い主であるということは難しいことだと思う。
 でも、それなりに愛情を持ってかわいがってあげたなら、
 その“子"は幸せだったと思う。
 かわいそうと想うことがかわいそうなこと。
 だからその時“ありがとう"と言えるように、
 毎日を大事にすることだと思う。

 納得できる最期を迎えるために飼い主は、
 最善を尽くすことが大事。
 ただ、“最善"とは個々人によって違う。
 “最善"とは、ただ単に医学・獣医学的に最良の方法ではない。
 あくまでも、もの言わぬペットに代わって飼い主が納得できる
 そして飼い主がとれる最良の方法だと思う。

 供養
 亡くなったものに対する一番の供養....
 それは想い出してあげることだと思う。
 “形"などさほどこだわることはない。
 大事なのは気持ち。
 想い出してあげ、いろんな事を想い出し、
 そしてその子に感謝し、
 楽しかったこと・幸せを感じたことを、
 他のものにもしてあげること。
 してあげられなかったことを、
 誰かにしてあげること。
 辛かったこと・嫌だったことを、
 繰り返さないこと。
 それが、亡くなったものに対する感謝の表われであり、
 亡くなったものが最愛のものに望むことだと思う。

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