獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200210-76

マルチレス
投稿日 2002年10月9日(水)18時18分 プロキオン

10月9日 みしゃさんへ
ジャンガリアンの眼球突出は遭遇する機会はあるように思います。眼球周囲に
白目にあたる部分がチアノーゼを起こして腫脹して見られると思います。ハム
スターについては、飼育書に緑内障による突出も記載されていることがあり、
不安になりがちですが、頻度としては結膜炎の方が多いでしょうし、獣医師の
診断で結膜炎となっているのなら、やはりそちらでしょう。
結膜の腫脹がなかなか減退してくれないので、病院を変えてしまいがちですが
これは時間がかかる疾病なのです。毎日の点眼を根気良く続けてください。

10月9日の 小林さんへ
甲羅の損傷のうえに出血があるのであれば、これは急いで動物病院の門を叩い
て下さい。ネットでのレスを待っているべきではありません。
普通の街の動物病院でかまいませんので、レントゲンによる損傷部位の広がり
を確認して下さい。この範囲が大きいと致命的になりかねません。
投薬については、こちらに記載してしまうのはいささか問題がありますが、哺
乳類の投薬量を体重換算してもらって下さい。
抗生物質は、アミノグリコシド系は投与してはいけません。また、腎門脈が存
在するために必ず前足に注射してもらう必要があります。ニューキノロン系の
5〜10ミリグラムを24時間から48時間の間隔で投与するのが良いと思いま
す。対象がカメであり、緊急性があるので、書いてしまいましたが、本来はネ
ットでの直接的な記載は避けたいところです。
抗生物質は、アンピシリンでも、セファレキシンでも、クロマイでも使用でき
ますので、その中から選んで貰ってもかまいません。

10月9日の カメ大好きさんへ
水槽の底の石を飲み込んでいるそうですが、これは良い事ではありません。
消化管の事故につながりかねないことです。
もし、本当に飲み込んでいるのなら、レントゲンで量を確認しておいて欲しい
です。上記の小林さんの例もありますが、オート撮影の設定は私には分かりま
せんが、甲羅の長さ7cmくらいで、30〜50キロボルトくらいの電圧にな
るように耳にしています。
飲み込めるような大きさの石であれば、これはもう除去した方が良いでしょう。


10月9日の おやすしさんへ
猫の舌の尖端が切れてしまっているということですね。犬でなら2例程舌を縫
合したことがあります。
1例は鬚を切る際にハサミで切られたマルチーズで、もう1例は母犬に咬まれ
た赤ちゃん犬です。どちらも舌が対象であって、自分で気にして縫合糸を駄目
にしてしまうのですが、マルチーズの方は糸が切れてしまってもうまく癒合し
てくれて、きれいに治癒しました。瘢痕も残らず、機能的にも問題はありませ
ん。赤ちゃん犬の方は舌組織の傷みもあって、糸が切れたときには舌の組織も
壊死してしまっていました。血行が回復していなかったようです。
しかし、生命力は強いもので目も開いていない状態でありながら、その舌で受
乳していました。あの状態では機能的にも期待していませんでしたが、良い方
への予想外の結果となりました。壊死で失われた部分も成長とともに多少は元
へもどろうとしているみたいです。
両者の差をわけた要因は、裂創の新鮮さと犬と縫合糸との相対的な糸の太さと
いうか口腔内の不快感の程度によるものと考察しています。



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