獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200303-175

マルチレス
投稿日 2003年3月21日(金)12時21分 プロキオン

3月20日の いくじなしさんへ
ハンドルネーム「いくじなし」はやめましょうよ、あなたが「いくじなし」と
も思えません。人それぞれに事情があるわけで、避妊手術したくてもお金の負
担ができないからと言って、あなたが自分を卑下する必要はありません。

私だって、周囲にいる野良猫達を片っ端から避妊去勢したくても、我が家の生
活を考えれば、そうそうできるものでもありません。
自分が必要だと思うこと、できることをひとつひとつ手をつけていくので良い
のだと思いますよ。
自分では必要だと考えているのに、費用負担ができない、そこでジレンマがあ
るということだと思うのですが、そこはそれ、やはり誰もが感じていることで
あり、あなた1人のことではありません。それは私の悩みでもあり、野良猫の
生活が少しでも気になる全ての人の悩みでもあります。

世間には、「50歩100歩」という言葉があります。お兄さんとの見解の相
違というのは、それにあたるように考えます。
見る人がみれば、避妊手術をできないという点で変わりないということになり
ます。ですが、この言葉は逃げた者同士が相手をあざ笑うことをいましめたも
のであって、私は敗戦の恐ろしさから自分が逃げ出したことに50歩で気がつ
いた者と100歩で気がついた者とでは、その後の生き方が違うのではないか
と考えています。
いくじなしさんがお書きになっている意見は、私はそのとうりだと感じました。
今日のあなたが何もできなくても、明日も何もできないと決めつけることはあ
ありません。自分はこのようにしたいのだという意志を持ち続けることによっ
てこそ、明日を自分のものにできるのです。
何も考えない、感じない人間よりも あなたは何歩も先を歩いています。今の
あなたの感じている想いは、あなたの「力」となってくれると私は信じます。


3月20日の みなこぶたさんへ
また、豚の相談ですね。過去にも何度もありましたが、豚については経済動
物ですので、街の動物病院では扱わないのが普通です。
豚の病気はそれこそいっぱいありますから、検査なしでは特定は無理かもし
れません。これは、法定伝染病に指定されているものが多々あるからです。
ワクチンは、そもそも接種されていますでしょうか?
調べるだけであれば、最寄りの家畜保健衛生所が相談になってくれるかもし
れるかもしれませんが、治療は民間獣医師にお願いしてくれとなるでしょう。
経済連や共済連になると豚の診療をてがけている獣医師が在籍していることも
あります。
豚は熱の放散が苦手で熱射病に弱いのですが、41度の体温が続いていたら、
直にまいってしまいます。飼育を始める前に獣医師を捜すことを心掛けておく
べきでしたね。41度の体温は豚にとってもやはり高温です。まずは、感染症
から考えていくべきだと思います。
畜産が盛んな県であれば、飼料メーカーをたどっていけば、診療してくれる獣
医師に行き着くことも可能なのですが…。


3月20日の ポータンさんへ
書き込みを拝読する限り、トイプードルであれば私もギプスを選択したかもし
れません。あの細い足にプレートはやはりためらいを感じます。
ギプスの欠点が今出ているということになると思うのですが、贅性仮骨ができ
て骨が太くなり、その後骨の再構築が起き、再びなめらかになります。
今の骨折端のズレがどの程度かによって、気になる、さほどでもないという評
価に別れるということになるのでしょう。


3月21日の はにーさんへ
外耳炎の治療間隔(来院)が5日というのは、おかしくありません。耳の皮膚
は敏感なので、汚れを落とそうとしてゴシゴシやってしまうと、物理的な刺激
によって炎症をひどくしてしまいがちです。
洗浄液や耳用のローションで、汚れを浮かして落とすというのが適応です。お
薬はその後に使用するようなります。
外耳道炎の原因にもいろいろありますが、まずは原因に応じて薬剤を選択する
必要があります。最近は慢性化した症例も比較的多く眼にするようなっていま
す。漫然と薬を使うのであれば、これは逆効果の場合もあります。
その都度、主治医と相談して下さい。
なお、商品名は書いていただいた方が情況は把握できるのですが、このような
オープンスペースである限り、そちらについてはコメントいたしかねます。
おそらく、マイナスイメージにつながるものではないということで、投稿が採
用されて私の眼に触れたたのだと思いますが、採用不可と判断される場合もあ
りえるわけで、今後は考慮された方がよいと思います。

3月21日の とらたさんへ
フェレットにおける副腎の悪戯、こちらも相談は多いですね。
こちらも何度も書いてきておりますが、これは腫瘍ではなく、代替性の機能亢
進であって、発現機序から言って、opーDDDの薬効は期待できないとされ
ています。
従来は、問題の副腎の摘出が適応とされてきていますが、内科的に使用できる
薬剤が出てきている様です。人体薬になりますが、国内でも入手可能なようで
す。
液体窒素によるクライオサージャリーについては、このような症例に対しては
私は知見を持ち合わせていません。
腹腔内のことであり、場所や大きさからクライオガンを使用するというのであ
れば、個人的には不安を感じます。
表在性のもの対して小鳥などに用いるようにするのであれば、適応可と思いま
す。いずれにしても、術者がどれだけ液体窒素を使いなれているかでしょう。


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