獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200303-193

マルチレス
投稿日 2003年3月25日(火)12時26分 プロキオン

3月23日の まさみさんへ
まさみさん、「甲状腺癌」というのは確定診断されているのでしょうか?

というのは、人間の方でも私の住む県内では、ある病院における甲状腺の切除
件数が有意に多く、そこに入院した私の先輩にあたる獣医師も甲状腺の摘出を
勧められました。
その先輩獣医師は、診断に納得せず退院してきましたが、それから12〜13
年経過していますが、特段異常は生じていません。この先輩の場合は、「異常
の疑いがある」という診断だったそうです。
私の妻も、実は数年前に別の病院で片側の甲状腺を摘出しています。この時の
診断は「甲状腺腫」であって、良性か悪性かは切除してから組織検査にまわす
というものでした。結果は腫瘍ではなく、「過形成」ということでした。
このように摘出を勧められたからと言って、必ずしも悪性とは限らず、それに
よって、著しく選択が変わってくることがあるからです。

「甲状腺癌」で確定されているのであれば、手術か抗癌剤、あるいは放射線療
法が適応となるように考えます。
それぞれの特質と患者の状態と腫瘍の動態を考慮した上で検討される必要があ
ありますので、これが把握できないでの相談に具体的な回答はありめません。

ただ、出血を心配なされているようなのですが、血管造影か何か実施されての
ことですか?
実際問題としての出血は、プレーンなレントゲン撮影だけではやってみないと
分からないというのが本当のところのように思います。甲状腺であれば、深部
組織ではないので、位置関係の確認にはさほど手間取らないのではないかと思
います。

余命37週という表現がどうにも気になるのですが、根拠はお聞きしています
か? 腫瘍のステージや異形性からでしょうか? それとも他の組織への転位
でも確認しているということなのでしょうか?
8ヶ月以上先の命の有無を何故それだけはっきりと具体的に告げることができ
るのか、少し不思議に感じます。
明確な根拠に基づくものであれば、その時点で手術の適応はなくなっているよ
うに思います。とすれば、出血の恐れがあるから手術は勧められないという理
由が必要なくなります。もう少し詳細な説明を求められた方がよいかもしれま
せん。


3月25日の まゆみさんへ
背中の腫瘤の正体がなんであるかは判明していない、今現在臭気を発している
ということですね。
おそらく、炎症と自壊で化膿性の臭気を発しているのではないかと思います。
消毒をされているということのようですが、抗生物質も併用された方が良いと
思います。
寝たままで起きることもかなわないように受け取りましたが、これと腫瘤との
因果関係は明らかなのですか? 腫瘍としても それだけで起立できないとも
考えにくいのですが、それ程衰弱が激しいのですか?
具体的なことが分からないのですが、情況はかなり厳しそうですね。


3月25日の ウサコさんへ
直接診療している先生が分からないといのであれば、第三者にはもっと分かり
ません。
骨折や脱臼ではないということであれば、右後肢のレントゲン撮影は実施され
ているわけですよね。その上で骨と関節に異常が認められていないということ
で明らかな機能障害が伴っているのですから、理屈の上では軟部組織の疾患と
考えたくなります。
で、ここで問題になるのが主治医の先生が「分からない」と言っているのが、
軟部組織の疾患も否定されているという意味なのか、それとも部位が特定でき
ないという意味なのか、あるいはもっと別のものを検討されているということ
を意味しているのかということなのです。
同じひとつの言葉でもいろいろな解釈ができるわけで、ちょっと伺い知りよう
がないことです。
関節が腫れている、筋肉が腫れている、皮膚が腫れている、それによっても違
ってくると思います。



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