獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200308-233

Re:ステロイドとのつきあい方
投稿日 2003年8月25日(月)16時44分 パールちゃん

あいんさんへ。
うちの雑種中型犬2匹は3歳のときに季節性皮膚疾患を発症しました。
この5年間の観察日誌。
梅雨入りの頃にかゆいかゆいが始まる。目の回りと耳の付け根のかゆみが特にひどい。
赤くなったりポツポツができたりはしない。
目と耳を掻きむしって真っ赤になる。出血するほど掻いてそこがかさぶたになる。
かさぶたを掻いてまた出血の繰り返し。頭部以外にもかゆみはあるが体のかゆみはそれほどひどくない。
残暑がおさまる頃に自然にかゆみはなくなる。秋〜春は健康そのもの。
原因を調べたわけではありませんが、気温、湿度、蚊、ハウスダスト、体質などの要因が組み合わさって
季節限定で皮膚の免疫力が低下するのだと思います。
で、ステロイドです。
獣医さんと相談の結果、7歳の今まで足かけ5年間、6〜9月はプレドニンを飲ませ続けています。
獣医さんいわく「ステロイドはさじ加減が大切」。
最初はやや強めにステロイドを使う。症状が軽減したらステロイドを減らす。
症状の軽減・鎮静をよく観察してステロイド量をコントロールする。
投薬をやめるときは投与する時間の間隔と投与量を考慮してリバウンドに気をつける。
そういう説明がありました。
だらだらとステロイドを使い続けるのはたしかによくない。
ガッとおさえて、途中は投与量をコントロールし、ス〜ッとやめる、それが望ましいと。
私は毎年2匹の犬それぞれに梅雨入り6月の頃、毎日1錠5mgステロイドを飲ませます。
それでもかゆみはありますが掻きむしるほどひどくはなりません。
1日2.5mlに減らしてみます。それでかゆみがひどくなってしまうようなら5mgに戻します。
7〜8月はその繰り返しで、暑い時期もこれで楽に過ごせています。
9月に入ったら1日2.5mgにします。
その後は2.5mlを1日おき、2.5mlを2日おきと減らしていき、
最終的には9月末に1.25mlを2日おきを2回繰り返したのちステロイド投与を終了します。
この5年間そんなふうにかゆみとつきあってきました。
6〜9月の4ヶ月間ステロイドを使い続けるのは獣医さんに言われただらだらと使うのはよくない≠ノ反しているかもしれません。
あいんさんが心配しているように副作用からほかの病気を併発するのも気になります。
でも、そうなったらそうなったでしかたない、眠れないほどかゆい苦しみを抑えてやるほうが
犬のためになるんだと私は割り切って考えています。
うちの場合は季節限定の悩みですので年間通じて皮膚疾患と闘っている場合とは事情が違うかもしれませんが、
なにかの参考になればと思って書きました。
どんなことにも副作用や反作用はあると私は思っています。
ステロイドは悪と決めつけず、うまく使うことはできるよという一例として読んでくだされば幸いです。

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