獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200405-208

陰睾丸について、ショップ擁護(長いです。)
投稿日 2004年5月18日(火)01時14分 投稿者 ショップ勤務・桜井

いくつか意見があります。キツイ言い方になるかもしれませんが・・・。
私はペットショップで働いているので、この手の書き込みを見過ごす事が出来ません。
獣医師、ブリーダー、ペットショップ・・・我々ペットショップはいつも悪者扱いです。
確かに質の悪いショップは多々あり、1くくりにされても仕方ないのはわかりますし、
あり方が問われる部分も多くあるとは思いますが、良くも悪くも
広く一般の飼い主さんに仔犬との出会いと提供しているペットショップの存在は、
やはり全否定できないと信じています。

まず、生後2ヶ月で陰睾丸であるかの判断は出来ないと言い切って障り無いと考えます。今後陰睾丸になるかどうかの判断も。
ましてや両方下りていないのであれば尚更です。
50日で降りる子も居れば、遅い仔であれば8ヶ月までかかった仔を実際見ています。もっとかかった例も聞いたことがあります。両方降りてこない仔ももちろん居ます!
8ヶ月は遅すぎるとしても、2ヶ月で両方無い事が異常とは捕らえません。
せめてもう少し育っているか、その時点で片方しかないのであれば、ショップ側にも責任があると思いますが・・・。
これが5〜6ヶ月で購入し、当時から片方しかない、又は両方無いという話であれば、
見落とし(=全てにおいて管理不行き届き)、又はわかっていて隠して売った、
酷い話だと私も同じ職業として、憤慨したでしょう。

また、血統書の有無のみで繁殖をさせていいものかどうかの判断は出来ないと思います。
まして犬を飼うのは初めてで陰睾丸の知識すらない人が繁殖に手を出すのは、
我が子の仔がほしいという心情は理解できても、あまりに安易な考えだと思います。
繁殖の件に関しては、こちらの掲示板でも、以前から多数の似通った反対意見が書き込まれています。
メスを飼っていて、何匹生れようとも全て自宅で飼うなら誰にも文句は言えないと思いますが。

ちなみに値段も、販売地区や毛色、季節、犬質を抜きに考えて、2年前に生後2ヶ月のダックス♂で14万ならペットショップでは妥当です。

陰睾丸は重大な病気ではないと思います。片側の仔も両方無い仔も、色々です。
これがショーに出す目的で、素質のあるショータイプの犬だからと何十万も出しての結果であれば、ショーでは陰睾丸は失格になりますし、本来の目的が果たせず、大損ですが・・・。
可愛がる、一緒に生きるのが目的のペットならほとんど支障らしき物は無いのでは?
とまで思います。
ガン化する可能性があることは事実です。どこの獣医でも同じ答えでしょう。
ただ、腫瘍化する前に今すぐ手術に至るか否かは、獣医師の考えにもよりますね。

別の犬に換える云々はそこのショップ(ブリーダーも同じ)の保証内容にもよりますが
ペットタイプの犬の陰睾丸を保証の対象にしているショップやブリーダーは
無いに等しいと思います。
飼育に支障があるとは考えにくく、当時発見(予知)できなかった事も過失に当らないと思います。

このショップに責任を求めるなら、オス犬に陰睾丸が起こりうることを説明しなかった部分のみだと思います。事実、事細かに説明しても、ろくに聞いていない飼い主さんがほとんどですが、
オスとメスしか扱わないペットショップが、陰睾丸の可能性を知らないわけがありません。

勢いに任せてきつい書き方になっているとすれば謝りますが、私の見解です。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。