獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200406-295

マルチレス
投稿日 2004年6月30日(水)11時07分 投稿者 プロキオン

6月28日の ミミの姉さんへ
人間関係がからんでいる内容の相談については、こうしたらという正解
はないように考えます。ある例には効果があても、別の例では逆効果と
いうこともしばしばあります。
件のお婆さんが、猫達を病院へ連れて行ってくれるにはという方法なの
でしょうが、人間関係を損ねてもミミの姉さんが連れていくべきだとい
う意見も方もいると思われます。逆にカンパをつのってという意見もあ
るかもしれませんが、それとて、話の持って生き方次第では、トラブル
になりかねません。
結局、相談者であるミミの姉さんが、どこまで猫達やそのお婆さんにか
かわる気持ちがあるかということだと思います。そこが分からないから
みなさん、お答えのしようがないということなのだと考えます。


6月29日の にこさんへ
個々の成分を尋ねるのよりも、動物病院にある療法食の中でもっとも
適したものを与えると良いのではないでしょうか。


6月29日の 服部さんへ
介護の方はとりあえず、置いておくとして、私は原因の究明が必要のよ
うに思います。
やはり、神経系の検査ははずせないと考えますので、脊髄造影してくれ
る病院で検査されることをお勧めします。そうしないと、治るか治らな
いかの判断がつかないように思います。


6月29日の はなさんへ
餌を再度食べているのであれば、嘔吐というよりも、発情に伴う吐き戻
しの可能性が高いように思われますが。


6月30日の カレンさんへ
当初は、タマネギ中毒による溶血性貧血という診断だったのが、改善に
向かわず、今は、「骨髄癌」という言葉が使われているのですね。

ハッキリと言ってしまえば、「骨髄癌」という病気はありません。上皮
細胞由来の腫瘍の中で悪性のものが、「癌」です。骨髄を構成する細胞
は「非上皮細胞」なので、「肉腫」という表現になります。

仔細なことにこだわっているように思われるかもしれませんが、これは
治療方針に関わる事ですので、大事なことなのです。
そして、骨髄に腫瘍があって、貧血しているのであれば、これは溶血性
ではなく、赤血球を造る赤色髄が侵されているということになり、再生
不良性貧血ということになるのではないかと思います。

溶血性貧血は、骨髄で造られた赤血球がなんらかの原因で血管内で破壊
されることに起因しています。「骨髄癌」ということであれば、病態が
異なります。
また、骨髄における腫瘍によって貧血が起きているのであれば、流血中
にその腫瘍細胞が出現してきているように思います。
赤血球数、白血球数、赤血球の大きさやヘモグロビン濃度、そして異型
細胞有無を検査すると、これらは判別がつくはずです。

同業者として、こんなことを言うのはマナーに反していますが、どうも
カレンさんの主治医の先生は、患者の病状を適格に把握しているのかと
いう疑問を感じます。
臨床の世界では、結果オーライであって、患者が元気になってくれれば
それで良いのですが、回復が思わしくないのであれば、それだけにキチ
ンとした説明が求められるのではないでしょうか。
前回の「輸血しても無駄」の言葉もあり、カレンさんからの伝聞ではあ
りますが、私自身がちょっと不信を感じています。

前回の書き込みからは、私は「自己免疫性溶血性貧血」のことかなと想
像していたのですが、明らかなことはなにもないということになってし
まいそうです。
できれば、転院した方が良いかも知れません。

# 今回のカレンさんへのレスの中には、主治権の侵害にあたる部分が
  あると感じていますので、「獣医師広報板」へ迷惑がかからないよ
  うにしばらくの間、レス付けを自粛します。


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