獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200407-256

Re:暑さ対策
投稿日 2004年7月29日(木)15時21分 投稿者 りんママ

トムさん こんにちわ

長毛種や寒冷地が原産国の犬たちにとっては辛い季節です。
夏は、「カミナリや花火」でパニックを起こして迷子が多発する時期です。
飼い主がもっとも犬に気を遣って欲しい季節でもありますね。
迷子にさせて後悔しない為にも、迷子札は愛犬の命綱であるんです。

暑さ対策ですが、
まず、犬小屋を涼しい場所に移動できますか?
出来るようなら犬小屋の移動をして下さい。
犬がいる場所がコンクリートなら、「ウッドパネル=デッキパネル」又は「すのこ」などを敷くことで温度上昇を抑えることが出来ます。
土の場合は犬は地面を掘ったりして涼をとろうとしますが、コンクリートの場合はそれが出来ないですから。
それから、犬の移動する周囲域に日陰を作るように、園芸用の寒冷紗(かんれいしゃ)で日陰を作ってあげてください。色は、黒ではなく白や銀色の熱を反射しやすい色が良いですね。
よしずなどを立てかけることでも随分代わると思いますが、犬が倒さないような工夫が必要です。

犬小屋の中は「すのこ」などで、風が通るような形にしてください。
風通しが悪い場合には、犬が悪戯できない場所へ扇風機を置くなどして送風する工夫をしてください。

飲み水が、熱くなりますので、水温が上がらないように置く場所にも気をつけてあげてください。
ペットボトルを何本か水を凍らせてタオルでくるむと、夜などは、犬小屋の中などへ入れておくと
簡易クーラーになります。

毎日ブラッシングをして被毛の中に空気を取り入れてあげてください。

ほとんどの場合、お散歩が大好きですね。
でも、一番犬に負担が掛かるのが、お散歩をする時間なのです。

アスファルトは、お日様で熱せられて高温になっています。犬の肉球が火傷を起こしますので。
ご自分の手をアスファルトに付けてみて【暖かい】と感じる場合には既にお散歩には適した時間帯ではないです。
朝であればもっと早い時間、夕方でしたらもっと遅い時間にしてあげてください。

犬は肉球にしか汗腺がありませんので、体温を下げる為に口でハアハアとせわしなく呼吸をします。
体温も平熱が高いので、直ぐにオーバーヒートになって熱射病になってしまいます。
短頭種や小型犬なども地面に身体が近いので、私たちが感じる以上に熱い思いをしています。
子犬などは、体力もないので、気をつけてあげたいと思います。

今の季節、朝は7時半を過ぎれば既にアスファルトは木陰でも暖かくなっています。
夜も、6時くらいでも未だアスファルトが熱いですね。
そんな中、真昼にお散歩をしている方も見受けられますが、犬が灼熱の中をお散歩していることに気がついていないのでしょうね。

人の場合は冬のコートは脱げますが、犬は冬のコートを着たままなのですから、お散歩は早朝と日が暮れてアスファルトの温度が下がってから行ってあげて欲しいと思います。
目安は、手のひらを地面にあてて冷たいと感じる時間帯が犬にとって一番良い時間帯です。

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