獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200501-100

前立腺肥大症、にゃんさん。
投稿日 2005年1月14日(金)20時16分 投稿者 田口正行

前立腺は膀胱の後側にある物で、雄の精液の添加物を分泌します。
通常は男性ホルモンの影響で活発になるので、ここが大きくなっている場合には去勢手術を行ないます。
去勢手術に抵抗がある(家族の方の)場合や、なんらかの原因で手術を行えない場合には男性ホルモンの拮抗薬(酢酸オサテロン、酢酸シプロテロン)などを内服させます。

酢酸オサテロンは犬の前立腺肥大症の治療薬として認可を受けていますので、通常はこの薬を使いますが、発表されている成績では 7日間の内服で2週間目には前立腺の容積は50%に小さくなり、その後徐々に元の大きさに戻ってしまい6ヵ月目にはほぼ100%の容積になるとされています。

ちなみに去勢手術を行なった場合には酢酸オサテロンの内服よりも前立腺の縮小効果が大きく、7日目には40%になり、2週間目には30%になりその後の成績は出ていませんが内服による治療よりは明らかに効果が上です。
分かりやすくするように心掛けてみましたが、大丈夫でしょうか?

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