クロさんへ。
口に入ったものをうまくノドのほうに送る機能も老化とともに衰えてきます。
粒上のもの、たとえば米やドッグフードは特に咀嚼(噛んで飲み込む)がむずかしくなってきます。
ドロドロのおかゆ状にして少しずつ少しずつ口の横からスプーンで入れてあげてはどうでしょうか。金属のスプーンは匂いや冷たさや唇に当たる感じがいやなので、できれば木のスプーンまたはプラスチック製がいいと思います。
なによりも大切なのは食欲を維持することです。食べたいという気持ちは「もっと生きたい」という気持ちの表れですから。
また、食べ物が口に入り、消化器官を動かすことで全身の状態が保たれます。時間は不規則でもいいですから、少量ずつ確実に食べ物が胃腸に送られるよう努力してあげてください。
好む味・好む匂いのものなら何をあげてもいいです。若犬のときは健康によくないとされていたような高カロリーのもの(チーズや卵など)も気にせずあげていいです。
老犬用の流動食やミルクの通販もいろいろありますから、それらを利用してみるのもいいと思います。
寝たきりになっていちばん気をつけるのは排泄のことと床ズレ予防です。
スムーズな排泄をうながすためにおなかをやさしくマッサージしたり、手足と腰を支えてそっと立たせてみたりすると便秘を防げます。
床ズレ防止には無圧ふとんの利用や寝返りの補助、血行をよくするためのマッサージなどの世話をしてあげてください。