獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200505-73

芦毛に見られるメラノーマ
投稿日 2005年5月9日(月)12時18分 投稿者 sutemaru

メラノーマは芦毛の高齢馬に比較的多く見られる黒色腫ですが、基本的にはまだ完全な治療法は出来ていないと思います。
尾根部、肛門周囲に好発し、外観にこれが明らかになった頃には内臓に転移していると考えられています。
初めはゆっくりと数年の時間をかけて小さい物が段々大きくなっていく中で急激に悪性度を増して大きくなる物もあります。

治療法としては決定的ではなく、対症療法のような物ですが、外科的切除、冷凍外科、シスプラチン注、シメチジン(タガメット)使用などが行われているようです。

シメチジン(タガメット)を用いるのも治療法の一つの考え方で決定的なものではありません。
悪性腫瘍、癌としてメラノーマを考えた場合、正常な細胞にも発現している抗原たんぱく質に対する細胞障害性T細胞(動物が免疫システムとして備えているリンパ球群の一つで、胸腺Thymus由来の細胞をT細胞という)が作られこれが癌組織に浸潤していることが証明されていて、この反応が広い意味で「自己免疫応答」とされていて、これは癌細胞に対して免疫反応は起こしても、癌細胞を完全に排除する事は出来ないので、持続的に増殖している形になります。
この免疫応答を抑制するように働く「サプレッサーT細胞」というのがあります。

ヒスタミン受容体は、H1、H2、H3の3種類のサブタイプに分類され、ヒスタミンの標的細胞に発現するのは、H1、「H2受容体」で、このヒスタミン(H2)の役割と腫瘍の成長はサプレッサーT細胞の活性化に関係しているらしく、シメチジンは「H2遮断薬(ヒスタミンH2受容体拮抗薬)効力」を持っている(実験的に)とされています。

もともとシメチジンは胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎等に使われるお薬ですが、H2ブロッカー、ヒスタミンH2受容体拮抗薬として自己免疫関係の効き目に期待しているのでしょう。それは自己免疫疾患と癌(腫瘍)免疫は裏腹の関係にあると言うことから来ていると思います。効果が望める時もあれば、効果が出ない場合もあるでしょうし、投与を止めたら戻ってしまうと言うこともあるようですが、どちらにしても今の段階ではどれが効くと言うことではないようです。

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