獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200510-206

RE、フィラリア強陽性
投稿日 2005年10月30日(日)23時46分 投稿者 田口正行

フィラリアの成虫抗原が多い場合に駆虫を行う事がありますが、この際にはいくつか注意しなければいけない事があります。
まず、フィラリアの成虫は肺動脈に規正していますので、これを駆除するという事は多かれ少なかれ肺動脈に血栓が形成される事になります。
もしも、フィラリアの寄生数がとても多い場合、またはワンちゃんの肺動脈がすでにフィラリア寄生の影響でつぶれてきている場合に、うかつに駆虫を行うと 多発性の肺血栓症で呼吸不全を起こす危険性が高くなります。

一般的に駆虫前には、肺の血管状態を把握する目的での胸部レントゲン撮影、可能であれば肺動脈のフィラリアを超音波検査で確認する、砒素剤である駆虫薬を投薬できるかを判断するための血液検査んなどは抗原検査以外に行われる場合が多いと思います。
また、駆虫後にフィラリアが死滅するのは7日目〜21日目になりますので、この間は激しい運動などは避けられたほうが良いでしょう。

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