獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200603-206

トロさんへ
投稿日 2006年3月24日(金)02時40分 投稿者 sutemaru

トロさんの投稿をさかのぼって探してみました。
その結果、既に正常体だったとは言えない様で、先天的に持っていたとして恐らくずっと嘔吐無しで食事をしてきたとは思えないようですね。
そうなると今に始まった事ではないけれど、そこまで何とか無事に育ってきたと言う事でしょうね。
トロさんが引き取らなければ危ない所だったかもしれませんね。初めて飼われる子が健康体ではなかったと言う事でご心配は多いでしょうが、これもきっと何かの縁でしょう、可愛がってあげてくださいね。
食道拡張には色々原因がありますが、狭窄も伴っている事もあり、ひょうたん型とのことですから、その辺も原因の一つかもしれません。
食道と言うのは複雑な構成ですので簡単に一部をとってしまうと言う事がなかなか出来ないし、お薬の治療で治ると言うものでもありませんので、しっかりとした治療法が無いことも事実だと思います。
前にも書きましたが食べさせ方で嘔吐や逆流、誤嚥性肺炎を予防する事はある程度可能です。
どの程度かと言うと其々の個々の程度によりますから一言では言えません。
単純に考えると狭窄部位が通りにくいため、その上の部分が広がってしまってきたと言う事ですと、その狭い部分に負担がかからないように食べさせれば良いということになります。
今の状態より、拡大してしまった食道も、負担を少なくする事で元の状態に少しは戻ってくれます。大雑把ですが、食べさせるものは流動食に近い状態にして硬いものが突っかかったりしないようにする事、いちどきに多く食べさせない、一度の量を少なくして回数を増やす、特に成長期の一年はまめにしてあげる事で将来への影響もかなり減らす事が出来ます。
食べさせる姿勢として、頭を高くして立って食べるような形が良いと言う事はよく言われますが、これも個体の状態で必ずしもそうとは言えませんから、色々試みて吐かない姿勢を探す事だと思います。また小さいうちは食べた後、人間の赤ちゃんのように軽く抱っこしながら背を叩いて、ゲップを出すと吐く事が少ないですね。
また多く入れてつっかえると食道の拡張の位置にも寄りますがのどが膨れてつっかえた事が判る場合もあります。そのような時はその部分が通ってすっきりするまでは安心しないで抱っこするなど胃まで食物が通るまで目を離さないで居てあげると肺炎の危険が防げます。
そのほか沢山の注意する事があると思いますが、その症状が進まないよう、進んだらすぐ判るよう、何時もの状態を常に把握してあげておくと安心ですね。
判らない事が出来たらすぐ聞ける先生を側に作っておくと安心ですね。
恐らく赤ちゃんの時から判っていたと思いますので、その子を健康体だと言った先生では無いほうが良い様な気がします。

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