獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200603-34

ゆりさんへ
投稿日 2006年3月3日(金)01時22分 投稿者 けりーずはうす

そうですか。それは大変失礼な発言を致しました。
お腹の腫瘍のために、便意があるのかもしれませんし、排便が困難であるのかも
しれませんね。

この場合、治療には2種類あると思うのですよ。
腫瘍に対し、積極的に治療する。
もう一つは腫瘍には手を出さずに、延命もしないが、楽に暮らせるように、
痛みがあるなら取り除き、脱水があるなら、補液を行なう。
つまり、QOLの向上ですね。
ゆりさん達の選択は後者ですよね。
決して、酷な事ではありません。生きようとしている限り、何かしてあげることは。
もちろん、痛みが激しかったり、苦しそうな場合はこの選択が
正しいとは言えないこともありますね。

また、点滴をしたり、痛みを取り除くことは延命ではないこともあるのです。

主治医の先生とじっくり話し合われてはいかがでしょうか。
大変難しい選択もあると思いますが、犬本人が生きている限り、できるだけ
してあげたいとおしゃられれば、きっと相談に乗ってくださると
思うのですが。

参考のために。
同じように、お腹に野球ボール大の腫瘍が出来て、そのために便秘になる猫さんが
昨年11月に来院しました。でもそれ以外は元気で、食欲もあるのです。
点滴をしながら排便させ、その後、正常便では便がでなくなるので、下痢ではなく、
軟便になる程度に薬の量を調節しながら投薬してもらい、現在に至っています。
当然、ガリガリに痩せていますが、元気で過ごしています。
もちろん、もっと早い段階で手術をすれば完治したかもしれませんが、この猫さんは
いろいろと過去に病気をし、飼い主さんはもう、痛い思いはさせたくないと
今の治療を選択されました。

もちろん、ゆりさんの犬さんがこの猫さんと同じ状況ではないかもしれませんが、
対症療法だけでも、4ヶ月元気で暮らせることもできることもあるとお話したかったので。

もうひとつ、食事を食べない時、食べ物を鼻と口の間に付けると、習性で舌で舐めとります。
しっかり食べさせようと思うと、回数を多くしないといけないので大変ですが、
ほぼ確実に食べさせることはできますよ。
でも、付ける量を多めにすると、失敗することも多いので、ご注意を。

飼い主さんが後悔のない治療をされることが一番と思っています。
がんばってください。

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