獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200603-86

re子犬について
投稿日 2006年3月9日(木)22時44分 投稿者 はたの

獣医師ではありませんがご参考まで。
 また、少々厳しいことを書きますが、カッちゃんさんとご愛犬のお幸せを願ってのことですのでご寛恕を。

・「生後一ヶ月弱」から飼い始めるべきではありません。第一に、親や兄弟姉妹から離すのに早すぎます。第二に、ヒトが育てるのが非常に大変です。早くとも「2ケ月半過ぎ」がよろしいでしょう。4ケ月や6ケ月になるぶんには大きな問題はありません。育っていると懐きにくい、ということもありません。

・5月にキャンプに連れて行くのは、2回目のワクチン接種ができるか否かに関わらず、不適切です。生後2ケ月ちょっとの子犬には、ふさわしい体力も、精神的なタフさもありません。親に守られ、兄弟姉妹とともに、巣穴の中や周囲でうろちょろしているべき頃なのです。

・小さいお子さんがおられるのならばなおさら、ある程度育ってからの迎えることをお勧めします。子供がしつこく構った時に歯をむき出して唸って警告できるぐらい、です。言い換えると、こうした警告ができれば(そしてお子さんがちゃんとその意図を学べば)、「噛む必要がなくなる」わけです。
 ヒトの子供から逃げるだけの運動能力、どこへ逃げればいいかの判断力があること、また、ある程度の体格を有し、ヒトの子供の攻撃を受け止められることも、無用な軋轢の回避に有効です。

・月齢に関わらず、お米のご飯を主食にするのは全く持って不適切です。イヌはヒトとは異なる栄養要求を持っています。ウサギやウシが草を食べるからといって、ヒトの子供は草では育ちませんよね? 同じことです。「ドライ」かどうかはともかく、「総合栄養食」あるいはそれに比肩する内容をもった(手間ははるかにかかりますが)手作り食ということになります。

 2/23生まれなら、5月のキャンプの「後」に迎えられることをお勧めします。それまでの間に、イヌの飼い方についてよく勉強なさってください。ちょっとの努力で、十数年におよぶ、「幸せなイヌのいる暮らし」が得られます。ちょっとの努力をさぼると、イヌもヒトも不幸になります。その努力が「ちょっとではない」感じがするのでしたら、イヌを飼うのはやめる、というのも、良い選択肢でしょう。

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