獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200605-227

Re 頚椎椎間板ヘルニア
投稿日 2006年5月20日(土)11時07分 投稿者 けりーずはうす

軽度の(初期の)椎間板ヘルニアは単純なレントゲンでは所見がないことがほとんどです。
実際に、造影したり、CTまで高度な検査を行なえばわかることかもしれませんが
動物ではどちらも麻酔が必要になるため、軽度であればそこまでの検査をしないで
内服治療をするのが通常といえるでしょう。
でも、何年か経過してからレントゲンを撮りますと、「ああ、ここが病変だったんだ」と
はっきり分かるほど
異常を示すこともあります。

治療としては、まずは内科療法で神経の炎症を取り除きます。ヘルニアがひどくなり麻痺が
起きたりすれば外科治療となります。
内科療法は神経の炎症を取りそれによって痛みが引きます。私は主に2−3日の
ステロイド療法を行ないます。
非ステロイドの鎮痛剤は、メーカー側もヘルニアの痛みには効果が薄いと言ってきていますので
私は急性に痛みが来て、取り合えず飲ませてもらうのに処方はしております。


あいあいさんの柴犬さんの年齢が記載されていませんが、ヘルニアになってもおかしくないのであれば
7−8歳以上とお見受けします。
この場合、ヘルニアであっったかどうかは診察していないものが言える立場ではないですが、処方された薬は
たぶん、一剤は抗生物質であったろうと思われます。
インフォームドコンセントの方面からは、何の薬を処方したのかは説明があって然るべきと思われますが
やはり、症状が消えたからと投薬を勝手に終了するのは良くなかったですね。
今回は終了しても症状が悪化することはなかったようですが、症状が消えたのは
「薬が効いたからであって、神経の炎症は残っていた」ということもあり、その場合は
短期間に痛みの再発が見られます。

また、ステロイド剤は副作用が強い、怖いという悪い面だけが先走ってしまわれがちですが、
正しく使用すれば大変いい薬です。
その正しく使用するのは、獣医師の処方の元ということになるのではないでしょうか。
今回の場合、3日間だけでしたし、副作用がでる長さのものでもなかったと思われますよ。
次回からは、疑問な点は主治医に尋ねられるようにされるほうがいいでしょう。

また、散歩は今後は胴輪でなさるほうが再び悪くなるのを予防するのには役立つでしょう。
椎間板ヘルニアは一種の老化現象のようなものです。進行を遅らせることは出来ますが
治すことは不可能に近く、ほとんどが痛みを抑えていく治療になります。
麻痺まで進行することは、稀なのです。
ただ、進行を遅らせるためにも体重のコントロール、運動(激しいのではなく歩く程度)
は大事ですね。

ちょっと厳しいことも書きましたが、今後は主治医とよりよい信頼関係を築かれる事の方が
治療には大事であると思っておいていただきたいです。

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