獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200606-117

マルチレス
投稿日 2006年6月8日(木)12時09分 投稿者 プロキオン

6月5日の yuさんへ
パスツレラによってウサギを亡くされたそうですが、この細菌は健康な個体にも常在し
ていますので、もし、この細菌が原因であれば、菌の増殖を許すことになった原因が存
在するはずです、なんらかの臨床症状があったと考えられます。
斜頚や痙攣を引き起こす疾病は、他にもありますので、あまりこの疾病にこだわらずに
広く感染症として考えられた方が事後の対策としてはよろしいかと思います。


6月5日の ぽこさんへ
どんな質問をしたら、フィラリアに詳しい獣医師と分かるのか、何を基準に選べばよい
のかとのご質問なのですが、まあ、そのようなものはないでしょう。
ネットでちょこちょっこっと教えてもらって得られる程度のことであれば、獣医師を選
ぶ基準には不十分です。

昔、あるサイトでウサギを診療できるかどうかの獣医師の選び方の質問というのが公開
されていたのですが、(内容的にもちょっとひっかかる質問事項もあったのですが)公
開している以上は、獣医師も事前にサイト開設者が用意しておいた回答を知ってしまっ
ているんです。事前に回答が周知されてしまっている質問であれば、選ぶための質問に
はなりえません。

まあ、このような例はさておいて、ぽこさんの場合、最初の質問が5月26日付けの「
最善の治療」でしたよね。その質問に関連して、「フィラリアの吊り出し手術の適応の
時期」について論争が展開されたわけです。フィラリアという疾病は凡そ国内で開業し
ている獣医師であれば、知識がないということはないわけでして、この疾病に対して無
知ということであれば、開業が成立しません。
そして開業していれば、臨床上積み重ねられる経験も蓄積していきますので、書籍から
得る知識以上のものを持っていると考えるのが普通でしょうう。
それゆえ、手術の適応をめぐっても、各人の意見が異なるのです。本を読んだ、他人か
ら教えてもらったというレベルで、そのような場合、どちらの意見が正解と判断できる
でしょうか? むしろ、正解にはたどり着けず、獣医師各人が自らの知識と経験から、
自分の道を選んでいくという行為なのではないかと考えています。

話を元に戻しますと、獣医師を選ぶための質問というのであれば、回答が公開されて
しまっていれば試験にはなりませんし、各々の質問に対するそれぞれの獣医師の回答
をどう判断するかに足るだけの知識が選ぶ側に求められます。
フィラリアは、本当に必須の疾病であり、付け焼刃程度の知識であれば、いかように
も誤魔化されてしまうのではないでしょうか?

フィラリア感染犬への予防薬の投与ですが、私は薬を処方しています。これとて、獣
医師によって、なんとおりかの方法があります。どの方法が最善ということではない
のです。自分はどの方法が手軽でよいとか、その方法なら安全性が高いとかがあって
のことなのですが、患者自身の状態がそれすら許さないことだってあるでしょう。
「わざわざ、危険を冒したくない」とういうのも選択としては正しいのです。
何をもって正しいとするのか、何をもって最善とするのかは、結局のところは基準は
自分自身なのです。自分自身の基準値をあげるのには、日ごろから勉強しているのし
かないのです。
病院を替えるのであれば、時間をかけて納得のいく病院をということになります。納
得がいくということは自分自身がということなのです。


6月6日の さっちゃんへ
歯の咬みあわせが、ずれているとのことですが、これは切歯のことですか?
ハムスターの場合は、切歯は歯根が開放されていますから、伸び続けますが、臼歯の方
はウサギとは異なって、非開放歯ですので、臼歯の方がおかしいとなるとこれは歯の問
題ではなく顎の骨の問題という可能性が出てきます。
下顎がずれているというような表現がありますので、この点が気がかりです。
切歯の場合ですと、歯根部が少しゆるくなっていますので、歯が接しておらずに開いて
しまうということはあります。炎症があったり、過長があったりということになるので
すが、こちらであれば、治療の対象になるはずです。


6月7日の りりさんへ
すでにお二方からレスがついておりますが。
鳩の場合は、自らの糞を寄せ集めて産座とする習性があります。卵が転がらないように
ということと、発酵熱が出て卵を温めるのに都合がよいというように解釈されています。
鳩の糞が気になるのであれば、瀬戸物でできた鳩用の産座を用意してあげておいて、糞
は、かたずけるようにしたら良いと思います。
また、鳩の糞はやれオウム病、やれクリプトコッカス等心配されるわけなのですが、密
閉された空間でもない限り、そうそう危険なものではありません。場所はベランダなの
ですから、あまり神経質になる必要はないでしょう。
それでもという場合であれば、上記のような手段もあります。


◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。