獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200608-331

エミリ様 猫の乳び胸
投稿日 2006年8月31日(木)17時56分 投稿者 ナディア

はじめまして、ナディアです。以前飼っていた愛犬がエミリ様と同じ乳び胸でした。犬と猫の違いはありますが、治療はほぼ同じと思いますので、愛犬の時の経緯を書きます。
乳び胸と診断されて約3ヶ月は徹底した低カロリーの食事療法と溜ったら抜くの繰り返しでした。1ヶ月3回位のペースで抜いてました。あと利尿剤も飲ませていました。少しでも溜った乳びを尿で排出しようと言う目的でした。中には溜る抜くを繰り返してるうちに、広がった肺がリンパ菅の亀裂を塞いでくれるて、乳びが止まった症例もあると聞きました。でも愛犬はそうはなりませんでした。それで、4ヶ月目に入ってすぐに胸にテラマイシン注入の治療を試してみました。テラマイシンで乳びに固まりみたいなものを発生させ、それがリンパ菅に付着して亀裂を塞いぐと言うものでした。これで治った症例があると聞きました。生憎、愛犬にはそれも効きませんでした。その後、テラマイシンの代わりに愛犬自身の血液を注入する方法も試しましたが、その処置中に心臓発作を起こし緊急入院となりました。幸いにも愛犬は3週間で退院できました。胸空内に胸水が溜り呼吸に影響の出る病気ですから、心臓への負担も多いようです。積極的な治療もありますが危険は大きいと、その時思いました。その後、積極的な治療はせずに食事療法と溜ったら抜くの処置だけにしました。そして乳び胸と診断されて1年が経過した頃、抜いた胸水に血が混じっていて血胸になっているかもと言われましたが、幸いにも一時的なものでした。その後不思議なことに溜ってはいるのですが抜かなくても一定量で増えることがなかったのです。何故そうなったのか、はっきりした原因は分かりませんでしたが、乳びは漏出してても腹部でそれを吸収し排出しているのだと思うと主治医の先生が言われていました。それから1年半一定量は溜ったままでしたが胸水を抜く処置はしませんでした。溜った量も呼吸に影響がある量では無かったので。ただ、薬は飲んでいても心臓への負担はあったのでしょうね。最期は心臓発作でした。乳び胸は完治しないままでしたが2年半頑張ってくれました。
犬と猫の違い(体の大きさ)で治療方針は左右されると思います。エミリ様の猫ちゃんが今どのような状況か書き込みだけでは分かりずらいので、とにかく主治医の先生と色々と話されることが大切です。そしてエミリ様が猫ちゃんの様子を見て、どうしていくかをその都度決めるのも大切だと思います。
猫ちゃんが完治されることを心よりお祈り致します。

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