掲載期間:2018/05/07-2018/07/06
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獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200702-46

Re:ブルセラ症について質問(定番質問回答は読みました)
投稿日 2007年2月8日(木)16時08分 投稿者 プロキオン

大阪における繁殖業者崩壊にかかわる一連の騒動についてのことですね。

家畜伝染病予防法では、動物の種類と疾病を定めて法定伝染病としています。家畜伝染病予防法では、表記は「ブルセラ病」となります。
そして、この法律では、犬は指定対象外となりますので、「法定伝染病」には該当せず、治療の対象とすることが可能です。(該当していれば、殺処分以外の方法はありません)

しかしながら、「家畜伝染病予防法」以外にも「感染症予防法」があり、犬のブルセラ病は4類感染症として、診断した獣医師は届出が義務づけられています。こちらの法律では人間への感染の危険防止という観点からの法律となります。
すなわち、治るか治らないかということではなく、どのように人間への感染を防止するかに主体があります。
いずれにせよ、届出が義務付けられている病気というのは、届出がなされていれば一獣医師の見解は意味をなしません。行政の判断に移ってしまっているからです。
通常は診断した獣医師の意見を聞いて治療を進めるということに落ち着くのですが、今回はこの病気の特性と感染している頭数が多すぎるので、本来の人間への感染の防止が強く打ち出されるのはいたしかたないように思います。

治療は可能ですし、治りもします。ただ、時間を必要としますし、治っても原因菌の排泄は長期に及びます。200頭をこえる犬を同時に隔離治療を実施、原因菌を他所へ拡散しないように封じ込めることは、かなり難しいことです。
犬を飼育していない人間も大勢いますから、自治体がそれだけの犬を税金を投入して治療し長く特定の場所で隔離飼育していくことに賛意だけが集まるとも考えられません。
むろん、犬達に罪はなく被害者にすぎません。しかし、一業者が引き起こしたことに対して自治体が税金を投入して尻拭いをすることは、納税者からみれば、やはり不公平です。
行政としての判断から導き出される結論というのは、そういくつもありえるわけでないことだと考えられます。
これらの犬を一般の人間と接触する可能性の低い場所に隔離し、長期間にわたって治療と飼育していくことのできる施設とそれにかかる費用をまかなえる組織が必要となります。
そういう組織が国内にないからには、問題の犬達を里親に引き渡して治療は里親さんにお願いしますというわけにもいかないでしょう。里親さんに引き渡すことが可能な状態にもっていくまでにかなりの時間がかかるのですから。

治る治らないが問題ではなく、治療に時間がかかるし治ってもまだ感染の可能性が残るということが問題なのです。
病勢については、ブルセラの原因菌の種類によって異なってきます。犬のブルセラ病の原因菌であることが多いBrucella canisは、ブルセラ菌の中では比較的病勢がましな部類になると思います。しかし、法律で指定されているのは「ブルセラ病」としてであって、かなり重篤な症状を引き起こす菌もありますから、そこまで念頭においてのこととなります。
4類感染症というのは、何が何でも処分しろとういう分類ではないのですが、法律で指定してあるからには、他者への感染の危険性を残したまま幕を引いてしまうというわけにはいかないでしょう。
行政には、その見極めをする責務があります。市居の獣医師が自分の患者に対して「治りますよ」というように見解を述べるのとは、同一に論じることはできないでしょう。

全国の管理センターに不用犬が持ち込まれて、そこで毎日犬達が処分されていきます。行政に携わる者が犬を殺したいと考えているわけではありません。業務として実施せざるをえないのが実情です。
行政としてとりえる選択肢が限られていれば、業務として結論を出さざるを得ないのではないでしょうか。

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