日本における「水」はすべて軟水です。「ミネラルウォーター」と呼ばれていても、それはすべて軟水です。
まあ、ヨーロッパにおけるミネラルウォーターも飲用に供することができるからには軟水です。硬水では下痢をしてしまいます。

ただ、製造方法には、かなりの相違があります。日本では清涼飲料水の製造基準が摘要されますので、殺菌工程がないと製造出荷が認められていません。ヨーロッパでは、この過程が日本とは異なり、省略されていたりします。では、水が汚れているかというと、そういうことでもありません。細菌数の基準はあります。
水源も森をひろく保護して水源地帯を守り、水自体も相当に深い井戸からくみ上げ空気に触れることなくボトリングされます。山や森を含む何千ヘクタールというその地方の大地をフィルターとして利用する、有害な細菌はいてはならないが、自然な細菌は存在しているべきだということなのだそうです。水というよりも水源に対する考え方に相違があるように思います。

硬水の使用は、止めた方がよいと思います。私達獣医師が飼養する下剤に塩類下剤というのがありますが、これこそ、ミネラルを水に溶かして下剤として用いるものです。
カルシウム剤を投与することも　過剰な摂取となりますと、これを排泄するために骨からリンを溶出させてカルシウムを排泄しなくてはならなくなります。これでは骨は逆に弱くなります。
動物を相手とする際には、早急の結果を求めることは考えずに、その動物に応じた対応の方が良い結果に繋がるように思います。