紹介先の記事をざっと読んでみました。
投稿者の方に、若干の誤解があるように感じるのは私の英文読解力の無さによるもの
でしょうか。

「すべての難治性口内炎の原因が骨病変にあった」というわけでもないようですし、
｢全ての難治性口内炎で抜歯は解決にはならない」とも書いてはいないと思うのですが。

また「放射線手術」というのは「radiosurgery」のことをおっしゃっていると思います
が、これもちょっと違うように思います。たしかにラジオサージェリーというだけでは、ガンマナイフなどのいわゆる放射線を使った手術である可能性も含まれます。ですが、
前後に出てくる言葉(radiowave　filtered rectified waveform　Pencil point
electrodesなど)なども考慮すると「高周波ラジオ波手術」のことではないかと、私は
思います。
(こちらのページをご参照くださいhttp://www.ellman.co.jp/radiosurgery/radio1.html)

また手術の内容も、口内炎の軟部組織病変をサージトロンで取り除いたり焼いたりしているわけではなく、口腔内の軟部組織切開と止血凝固にサージトロンを使用し、病変部位骨の切削はダイヤモンドバーで行っているようです。

したがって手術手技そのものは特別なものではなく、軟部組織の炎症部位をいじらず、その下の骨をいじるという方法論が特殊なだけかと思います。効果に対する十分なエビデンスが得られ、さらにこの治療法を選択するためのメルクマルが確定されれば、日本の動物病院でも実施可能であるとは思います。

(読み違えているとまずいので、英文に堪能な他の獣医師の方、内容の確認願います)