獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-201111-11

Re3:猫の噛み傷
投稿日 2011年11月9日(水)11時20分 投稿者 プロキオン

パールちゃんからフォローが入っておりますが、膿瘍(皮膚の下に感染創が生じていて、そこに膿が溜まって袋状の病巣ができたもの)が形成されている病巣であれば、これは瘡蓋(カサブタ)を作らせたままにしておくよりは、傷口を開いて、酸素に触れさせるようにしておいた方が良いと思われます。
これは、膿瘍を形成する原因となる細菌が一般的に嫌気性の細菌であることが多く、酸素の存在を嫌うからです。傷の中の方にまで酸素が行き届いた方が細菌の増殖を抑制することになります。したがって、傷に蓋をしないという処置にも医学的な目的があることになります。
昨日のレスでは、私も質問の意味を軽く受け取ってしまっていたようです。フォローしてくださったパールちゃんに感謝いたします。どうも、ありがとうございました。

また、単純なカサブタを剥がす剥がさないということであっても、どちらの意見にもそれぞれの言い分がありますので、私1人の意見でというよりは、できるだけ多くの意見を聞かれてからの方がよいように思います。
昨日、触れました「湿潤療法」というのも、そもそも傷口を乾燥させるのよりも、湿潤していた方が良いという考え方に基づいております。これは、カサブタを剥がすというのではなく、最初からカサブタをつくらせないという処置方法です。

傷ひとつをとってもみても、さまざまな意見がありますので、即断するというのではなく、それぞれの意見や理由を聞いてみた上で、個々の創傷に適した処置を選択するようにしてください。
昨日の最初に述べたように意見は分かれるのではないでしょうか? 私も、どの方法でなくてはならぬとは、決め付けてはいないつもりです。


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