獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-201501-186

Re9:うさぎの膿瘍の薬物治療の際の処方について
投稿日 2015年7月13日(月)20時04分 投稿者 チーママ

健診時に最近は何か変わっているかとお聞きしたのですが、膿瘍についてはもうある程度決まってしまって、目新しい事は聞いていないとのことです。 もっとも我が家のホームドクターが知らないだけというのもあります。

切開が出来ない。内服治療のみというので、治した子もいるそうです。(その子たちの最終的帰結を聞くのを忘れました。ごめんなさい)
おそらくそれは繊維芽細胞ができにくい体質だろうと思う。そういうのを2・3例経験している、とのことです。
間違わずに聞き取れているかどうか不安ですが・・・
普通膿瘍などが出来ると、体を守ろうとして繊維芽細胞が膿の周りをコーティングして包み込みます。(それでかえって薬が直接届きにくくなるわけですが)
抵抗力がない場合に繊維が組織が出来にくく、そのコーティングがうまく形成されずに膿が流動的なままであったりします。こういった場合だと、内服も効きやすい。
ただし流動的なので、転移しやすいし、普通は重力に従って体幹の下に向かって広がるそうです。
これは数日前にもう一人の獣医さんにお聞きした子のケースがそうだと思い当たりました。
その子は目のあたりに出来て、薬が効いて回復したのだけれど再発し、また薬で良くなりを繰り返したそうです。再発するにしたがって、肩・腕(ひじ関節)・お腹と移動し、最終的には体幹の中あちこちに出来て亡くなったそうです。1年半ほど頑張ってくれたようですが。 膿瘍が腹腔や胸腔内にできるというのは、初めて聞きました。

minさんの求めている知識は残念ながら得られませんでしたが、膿瘍と言うものを知る一助になればと思います。
治療方法を探そうと思えば、病気自体の成り立ちや体の中で何が起こっているのかを知る必要があります。万全に回復させられないなら、次善の策は何があるのか、どこに落としどころを持って行くのか。再発の早期発見には、どんなことに注意して観察していけばいいのか、抵抗力が落ちているならどんなことを注意してあげればいいのか等々。 敵を知ることが一番大事かと思っておりますよ。 ご参考までに。

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