獣医師広報板ニュース

ペットロス(メモリアル ルーム)掲示板過去発言No.0100-200112-36

やっと四十九日・・・
投稿日 2001年10月27日(土)01時39分 投稿者 あっこさん

杏奈が逝ってから、やっと四十九日を迎えました・・・。
短かったような長かったような・・・。

生後2ヶ月目を迎える3日前、初めての予防接種を済ませた。
鳴かない暴れないおりこうさんで、先生にほめてもらえた。
うれしくてシッポ振って大喜び。
「明日、フィラリアのお薬を飲ませて。」・・・1錠もらった。
次の日、バタバタと忙しい朝を迎え、そんな事すっかり忘れていた。
走り回る私を、「フセ」してじ〜っと見ていた。
教えてもいないし、した事もないのに・・・。
ほめてあげたら、大喜びしてた。
「ばぁちゃんのお薬もらってくるから、おりこうさんにお留守番しててね」
帰って来たのは午後になってから・・・お昼ゴハン、待ってるだろうなぁ。
おイタもせずに私を待っていて、またほめられて、とっても得意げだった。
お昼ゴハンを食べて、おもちゃで遊んでいて、思い出した・・・。
「フィラリアのお薬飲まなくちゃねぇ!」初めて飲む錠剤、指示通り1錠を
口の中に入れてやると、飲めなくて、どうしていいかわからなくて困った顔。
「ゴックンしてごらん?」ゴックン!「そう!おりこうさんだねぇ!」
またほめられて、初めて、朝から一度も叱られない日だった。
夕方、眠そうな杏奈に「お留守番しててね」と言って、主人を迎えに行ってから、
姑が入院している病院に向かった。帰ってのは、夜8時半過ぎ・・・。
「遅くなっちゃってごめんね〜!今、ゴハン作るね!」・・・パパと遊びたいのを
なだめて、ゴハンを食べさせて、パパと遊んでた・・・。
パパ大好きだったから、とってもうれしそうで・・・。
ひとしきり遊んだ後、突然主人の手から飛び出し、ダーッと走ったかと思うと
パタンと音を立てるかの様に倒れた・・・。
抱き上げると、もう、意識も朦朧としてるようで、虫の息だった・・・。
かかりつけは休診だった。抱きかかえたまま、診てくれる病院に担ぎ込んで・・・
検査の結果、「肺水腫」と診断された。原因は不明・・・。
肺の中に水が溜まって、レントゲン写真には白く写りこんでいた。
「何かあったら連絡しますので、待機していて下さい」と、家で待つように
言われた・・・。
病院を出る間際、「・・・この子、助かりますか?!」という私の問いに、
先生は「・・・出来る限りの手は尽くします。」と・・・。
それから3時間後、「まだ息がある今のうちに来てください」と・・・。
必死で闘っている姿を見て、泣いていられないと思った。
この子は必死で命の闘いをしているのに、オロオロ泣いてなんていられない、
一緒に闘ってあげなきゃ、この子の闘っている姿をしっかり見てあげなきゃ!
病院に行ってから9時間弱、頑張れと励ましながら、その間心停止2回、
その度に、夜中だと言うのに嫌な顔ひとつせず、先生は一緒に闘ってくれた。
2回目以降、薬の効き目が短くなって、3回目の心停止の時は薬を打っても
息も吹き返さなくなって・・・それでも先生は、心臓マッサージしてくれた。
考えた・・・この子を生かす事と逝かせてやる事、どっちが今のこの子の為か。
親としては生きていて欲しい、でも、こんなに苦しんで闘っている姿をみて、
果たしてそれが善い事か・・・。
9時間も「頑張れ!」というパパとママの声に応えて来て、我が子ながら
すごいと思った・・・と同時に、もうゆっくり休ませてあげたいって・・・。
ふと見ると、人工呼吸器の音と胸の動きが一体になっていて・・・
先生に聞けば、もう息はしていないと。
思わず「じゃ、もう、この子楽にしてやってください・・・」。
9月7日・・・明日は生後2ヶ月のお祝いをする予定になっていた。

この子を産んだ母犬の飼い主にも連絡したら、何が良くなかったか、
いろいろ調べてくれました。
母犬宅にもこの子の兄弟がいて、違ったのは、フィラリアの薬を1錠飲んだ事だけ
だった・・・それが原因ではないと病院でも言われたが、母犬宅では、まだ早いと、
飲む指示は出ていなかったと言う。
原因は何だったのかわからないまま、あの子は小さなお骨になりました。
私と主人は、運命だったんだと割り切っています。
子供がいない私達にとって、初めての子供だった・・・たった2週間の家族だった
けど、想い出は色濃く残っています。
先様のご好意で、先日、兄弟の内の1匹を迎え入れました。
兄弟なだけに良く似ていて、やんちゃな所はさすが!と思うほどだけど、
やっぱりあの子とは違うので、比べないように育てています。
今は、病院に行くのが恐い・・・フィラリアのお薬を飲ませるのが恐い・・・
私の中でトラウマになっています。
来週、3回目のワクチン注射で連れて行かなくちゃだけど・・・。
今の子は、杏奈の分も長生きして欲しいと願っています。

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