獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200609-57

シェルティー飼いですが
投稿日 2006年9月16日(土)11時15分 投稿者 海が好き

tomomiさんへ
 ただのシェルティー飼いです。とてもご心配のことと思います。
専門的なことは分かりませんが、専門病院を紹介して下さったその病院は、とても良心的だと思います。専門病院=手術ではないと思いますので、一度診察を受けて、リスクとメリットについて十分に話し合った上でどうするか考える..ということではいかがでしょうか?

 この子は、おそらくタブーとされている交配で生まれた子(ダブルマール)だと思います。他にも命に関わるような内臓疾患を抱えている可能性もあります。一方、ダブルマールの子でそこそこ長生きしている子もいます。なので、手術すれば長生きできるのかどうかは私には分かりません。実際に診断した獣医さんでないと分からないと思います。喉に詰まらないようにということだけであれば、ドライフードをやめてペースト状のフードにする..といった選択肢もあるでしょうが。

 実は、うちのシェルティー娘も、ダブルマールではありませんが心奇形を抱えています。他にも骨の構成にも異常があり、診てもらった獣医さんの一人には「奇形だから長生きできないよ」とまでいわれました(そんなこと言わなくてもいいのに、とも思いましたが)。心臓の手術も勧められましたが、人工心肺をつける手術でもあり、術中死の可能性を考えると踏み切れませんでした。たとえ短かったとしても、大好きな家族の傍で楽しく暮らす方がこの子の幸せだと今は考えています。

 何を一番大切に考えるかは、その子の状態や飼い主さんの価値観によるもので正解はないと思います。ただ、手術に踏み切らない場合でも、専門医による診断を受け、今後の生活や苦痛を和らげるためのアドバイスを受ける価値はあると思います。ダブルマールであれば、全身のチェックをうけた方がいいのかもしれませんし(一方、ものによっては検査自体が負担になることもありますが)。

 それにしても、ダックスでもそうですが、毛色を追及するために、このような無理な交配を行う”ブリーダー”がいることに憤りを感じます。この子にとっては、そんな”ブリーダー”から離れてtomomiさんに出会えたことが何よりの幸せだと思います。どんな選択をされても、シェルティーちゃんはtomomiさんの愛情に感謝してくれると思います。
お大事になさって下さい。

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