獣医師広報板ニュース

ネコ掲示板過去発言No.1200-200308-3

まつりさんへ
投稿日 2003年8月2日(土)01時49分 ダリ

こんにちは。
本当に大変そうでお見舞い申し上げます。
なんだか私もかゆくなるような気分です。

生活衛生課に相談と申し上げたのは別にその問題のご近所さんをどうにかしてくれ
と訴えればいいということではなくて、単純に深刻なノミの被害に悩まされているの
でどうにかならないかと相談してみたらいいのではないかということです。
時々テレビでクマンバチの巣を撤去したりネズミの駆除をしたりするところが放送さ
れますよね。あれは最終的には委託された専門業者がやるのかもしれませんけど、
まずは自治体に相談していたと思います。
可能性のひとつとして猫のことを伝えるのはいいと思いますけれど、あくまで主眼を
ノミの駆除にして訴えれば動いてくれるのではないでしょうか。

外を自由に歩けるような猫は寒さにも晒されたりしますから、そこまで酷くはノミは
つかないものです(室内飼いの方が少数でもすぐに増えるので驚異です)。
その限られた数のノミが落とす卵などを常識的なレベルで掃除して取り除いてやれ
ば、普通はご近所全部を巻き込むような大発生には至らないはずです。
(庭先に猫がくるような家でも--まず間違いなくノミはいますが--別にそれだけでは
ノミは発生していません。我が家もそうです)
ですから、最初の原因がその猫たちであったとしても、おそらく近くにノミの卵や蛹
などを大量に溜め込める発生源が複数あるというような悪条件が重なって今回の
問題が起こったのだと想像しています。
もしかすると、その飼い主さんのお宅は何年も掃除していないゴミ溜めになっている
のかもしれません(でもここだけではアパートの2階までいくかなと疑問)し、付近の
古い倉庫、ガレージなどずっと触れられていない場所が猫のお気に入りになっている
のかもしれません、はたまたアパートの階段下に埃や枯れ葉と一緒に卵が眠ってい
るのかもしれません。
私のような素人ではあまり想像ができませんが、このあたりは専門家(自治体の
担当者や専門業者)に見てもらえば問題箇所を指摘してもらえると思います。
おそらくこれらの発生源を(飼い主さんの家の中までは関与できないにしても)一斉
にたたけば、かなりの効果があるのではないでしょうか。
またまつりさんは賃貸に入居しているようですので、大家さんや管理会社に苦情を
訴えて本格的なノミ駆除を行ってもらうことができます。もちろん自己負担なしで。
(ちなみに、お望みでしたら苦情をもとに交渉次第では敷金全額返還などの好条件で
転居することもできるかもしれませんよ)
集合住宅でまつりさんのお宅だけががんばって掃除したり薬剤散布をしたりしても
たぶんそんなに効果はないのではないでしょうか。少なくともアパートの敷地全体で
対策をとるべきだと思います(建物外も含めて)。
そのためぜひとも大家さんは動かすべきですし、さらに自治体の担当者も巻き込め
ば周辺一帯で対策をとることができるかもしれません。
件の飼い主さんも自分が原因と責められるのでないならばご近所と一緒に敷地内の
清掃・消毒などに協力するかもしれませんよ。楽観的すぎるかもしれませんが。(^^;;
でも結局は人間の問題ですので、なるべく素直に応じていただけるように面子(フト
コロも?)を傷つけない方向で進められるとよいですね。
第一の目的は、責任の追及ではなくてノミの駆除ですものね。
第三者、特に公的な立場の方が間に入ると冷静になりやすいとも思います。

ところでノミを退治するときにプチっとつぶしちゃったりはしていませんか?
雌ノミは卵を抱えてますので、つぶすとそれをばらまくことになります。
成虫を捕まえたら、洗剤などを薄めた液に漬けて窒息死させるようにしてください。
それから私の経験ではノミ取り粉は全く効き目がありませんでした。
他の市販の薬剤も効き目が怪しいのがあるので成分に気をつけた方がいいようです。
このあたりも専門家の助言を受けてはどうでしょうか。市販品ではない方がきっといい
のでしょうね。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

サポーター:ホームドクター・専門診療・救急:神奈川最大級のプリモ動物病院グループ様のリンクバナー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。