獣医師広報板ニュース

ネコ掲示板過去発言No.1200-200804-38

Re:Re:Re:Re:猫の風邪
投稿日 2008年3月25日(火)17時11分 投稿者 プロキオン

治療するべきかと尋ねられれば、するべきですという返事になりますが、これが実はそう簡単なことではありません。
昨日、申しましたように治療のための薬剤が副鼻腔まで到達しがたいからです。外観上というか、一見なんでもないようにまでは持っていくことができるかもしれませんが、その状態が必ずしも治癒を意味しているともかぎらないわけです。健康そうなのに、なかなか他の疾病がよくならないとか、普通の猫よりも回復に時間がかかるというようなときに、免疫不全症であったり、このような疾患が隠れていたりします。
今日明日にどうこうなるということでもありまんが、猫にとってはそれなりに負担にはなっていると考えるべきなのでしょう。慢性化した副鼻腔炎は、私もなんとかしたいと思っています。でも、おそらく、そこそこの状態までということに終わるように思います。
日常生活は普通におくることができますが、逆に言いますと、このような猫が他の猫への疾病のキャリアーとなってしまうのでしょう。野良猫の集団となると、みんながそのような状態にあるので、清浄化が極めて困難ということになります。1頭でも完治にてこずるものが集団でいるのですから、獣医師としては少しばかり悲観的になってしまいます。
やっぱり、家猫の方が恵まれていると思います。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。