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Re3:糖尿病猫の食事について
投稿日 2013年3月15日(金)18時01分 投稿者 けりーずはうす

返信が遅くなってごめんなさい。

@血糖コントロールのし始めというのは、かなりこまめに検査を行い、インスリンの効果の出るピークを調べます。
その上で、食事量がこのくらいでインスリンの量(インスリンは単位で表現します。インスリン専用のシリンジであれば、一目盛は、一単位となります)で
低血糖とならない安全でしかも高血糖にならない量を決定するのです。
主治医からご説明があったと思いますが、糖コントロールで一番気を付けないといけないのが「低血糖」です。
高血糖の状態は、即死につながりませんが、低血糖は発見が遅れれば、とても危険です。
なので、動物の場合は特に自分でチョコレートやアメを食べるわけではないので
そこの安全域をしっかり把握しておく必要があるのです。


AMetolonという薬を使用したことがありませんし、少し調べてみましたが
薬効なども日本の検索サイトでは引っかかりませんでした。
Metolonというのは商品名でしょうか。
Metoclopramidという商品名ではなく、薬剤名の消化管の動きを助ける薬はありますよ。
次のDuphalacというのは、日本ではラクツロースという名前で通っています。
これは、確かに猫の便秘に治療に使用しますよ。
ハーブについては使用したことがありませんので、わかりません。

ただ、糖尿病食は繊維が多いから便秘になりやすい、とは考えていません。
ご存知のように、糖尿病や腎臓病は異常に飲水しますね。
この時、水分はほとんど腸で吸収されてしまいますので、便は異常に硬くなります。
そのための便秘だと考えます。
慢性腎臓病とは違い、血糖コントロールが上手くいけば、多飲多尿は治まりますので
そうなれば、腸での水分吸収は通常に行われますので
以前と同じように排泄があるのだと思います。
また、高齢動物は、通常であっても消化器の運動なども低下しますが
腸の動きを刺激する運動もしなくなってるので、余計に便秘も進みますね。
だからといって、犬のように散歩に連れ出すわけにも行きませんから
仰向けに抱っこして、お腹に「の」の字を書くようにマッサージしてみてはいかがでしょうか。


猫は、便秘を起こす子が多く、治療も継続的にしなければならなくなるほどの状況になる場合もありますが
時折、1日出ないだけでも「便秘だ」とおっしゃることもあります。
便秘というのは、3日以上排便がない、排便が困難な状況もしくは
残便感がある状態をいいます。
便意ももよおしていなくて、2日に1回であっても、スムーズに出る場合は
便秘という病的な状態とは言えないと考えます。
時折マッサージしつつ、様子を見られてもいいかもしれませんね。

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