獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200604-26

ウサギと麻酔
投稿日 2006年4月7日(金)22時12分 投稿者 チーママ

クリのママさん 飼い主の「絶対ママが直して見せるからね!」って
気持ちは、必ず伝わりますよ!

麻酔については、ウサギが特別に弱いとは思いません。
ただ中には我が家のユキのように、麻酔後の立ち上がりが非常に悪い
固体もいるって事はありますが、それは犬さんネコさんでも同じ。
ただ単に「犬猫のほうが経験数が多くて、色々な状態に対処できる」
ってことだと思います。
ですからウサギを良く診る先生なら、そう怖がることもないと思います。
安全性の問題で言えば、どの動物でも変わらないかと。
オペは、やり慣れているかどうか、何かあった時 適切な対処をすばやく
出来るかどうか、にかかっています。
これはもう経験数がものを言いますし、勉強熱心な先生ならなお良い。
ただどうも新しいウサギの獣医療が全国に広がるには、かなり時間が
かかるようですが。

先日もとある動物病院のHPで「歯をすり減らすように、硬いペレットが
良い」とかかれてあるのを見て、残念に思いましたよ。
結構ウサギも診ていらっしゃる様子でしたのに。
ここでも何度か話題に出ましたが、ペレットは噛み砕く方向に歯が動くので
あって、牧草をすりつぶすようには動きません。
また「硬い=ハードタイプ」でも「やわらかい=ソフトタイプ」でもなさそう。
ペレットが口に入って唾液になじんだ時、フワーと崩れるのがソフト。
なじんでも崩れにくかったり粒粒が残るのは、ソフトとはいえませんよね。
以前ここにいらした方が、実際に水を含ませた時どうなるかを試したお話を
聞いて、なるほどなぁって思いました。
硬いペレットは歯根に負担がかかるからあまり良くない、と言うのは
ウサギを良く診る獣医さんの中ではよく言われ始めています。
歯根に負担がかかれば、膿瘍などにもなりやすい。
ちなみに先日のユキも、ちょっとかみ合わせがずれて、上あごへの力が
かかる位置が違っただけでも涙管に影響がでましたもの。

なにか話があちこちに飛びましたが(風邪のせいで頭が回りません:笑)
年齢が高くなるにつれて麻酔のリスクが増すのは、どの動物も同じ。
ステロイドも麻酔も、技術と経験のある獣医さんが正しく使えば、
最低限のリスクですみますので、必要な時は怖がらないでくださいね。

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