獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200609-12

Re.食欲がない
投稿日 2006年9月3日(日)13時55分 投稿者 チーママ

ぽーママさん ご心配ですね。
「このクスリは残ったら保存しておいて、食欲が落ちたらまずは飲ませてね」と
獣医さんが常備薬として勧めたならともかく、そうでない場合は以前のお薬を
飲ませて様子を見るのはやめたほうが無難だと思いますよ。
ただし、薬品名や薬効が分かっていて、今日は休診日で明日でなくては病院が
あかないという時なら、使ってみるという事もありますが。
ウサギを良く診る獣医さんは、得てして「何かあったらいつでも電話して」と
いう方が多いので、、まずは電話するという方法もありますね。

さて、季節の変わり目、毛替わりが激しい。となれば腸内うっ滞が一番怖い
ですね。同じ症状で先週診てもらった時は何でもなかったから、今回も・・・
と思っていたら重症になっていた。という事もあります。
先週診て頂いた時は毛球があっても触診では触らず、胃も腸もガスがたまって
いなくて、腸が良く動いていた、となれば、獣医さんは「何でもないです」と
おっしゃるでしょう。
でもその後毛球が胃の出口をふさぎ、ガスがたまって腸の活動が低下し、糞も
小さく少なくなり、食欲がなくなる。という事は大いにあります。
人間に置き換えれば・・・
なんとなく胃の調子が悪いので病院に行った。患者が訴えるのは「胃が痛い」
「食欲がない」 医者は問診と触診・聴診してみたが「胃腸が荒れているの
だろう」とクスリを出してくれた。いったんは症状が治まったので治ったと
思っていたら、翌週胃に激痛が・・・レントゲンを撮ってみたら胃潰瘍だった。
なんて話はよくあること。
前回レントゲンを撮っているならともかく、そうでないなら万が一を考える
というのが私のやり方です。
それに今回は「歯を鳴らすこと」がありますね。歯軋りをしている時は、丸く
うずくまっていませんか?もしそうなら、それは痛みのサインです。
私なら・・・ですが、まだ食べている(まだ胃腸が動いている)うちに診ていた
だきます。食欲が廃絶してからでは、体力も落ちて重症になってしまうことが
ありますから。(そうしたウサギさんを病院で何度も見ていますので)
糞も小さく少なくなって、尿も少しになって、というのは胃腸の循環が悪く
なっていることが多いものです。早めの手当てが大過なくて良いと思います。
行って何ともなければ幸い。何かあれば早期治療になります。
いったん悪循環の下降スパイラルに入ると、持ち上げるのに苦労するのが
ウサギさんですので、どうか気をつけてあげてくださいね。

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