獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200912-42

Re:想像妊娠による巣作り行動
投稿日 2009年12月8日(火)13時40分 投稿者 チーママ

お返事遅くなりました。
その後、うさぎさんはいかがですか?
 
巣作り行動という事は、発情しているという事で、興奮状態・熱中状態になっているという事ですね。
あまりにも激しく、本人がごはんも忘れるくらいなら、やはりちょっとストップして欲しいところですが、こればかりは人間が思うようにはなりません。
ただ書き込みにあった様子は、ごく普通の発情だと思いますよ。
少なくとも、子宮などに問題があるとは思えません。
また避妊手術すれば、当然発情はなくなります。(今は子宮も卵巣も両方切除がほとんどですので)

さて、発情と避妊に関しては、その程度と飼い主さんの考え方次第だと思います。
爪がボロボロになるほどホリホリする。
皮膚が赤むけになるほど毛を抜いてしまう。
常に落ち着きがなく、人に対しても攻撃的になる。
食欲がなくなってしまい、具合が悪くなる。
何カ月も発情がおさまらない。

これでは困ってしまいます。
発情するという事には妊娠・出産・子育てといった目的があるわけで、それがかなわない限り止まらないという事もあります。
自然状態ならば子育てに良い季節というものがありますから、年がら年中発情しているわけではありません。体が季節を感じ取って発情します。
ところがペットのウサギさんは、我が家もそうですが、年がら年中快適温度(^^;;
うさぎさんの体は「いつでもOK]と、発情サインを出すのですね。
それでもふつうは年数回なのでしょうが、個体差がありますので、年がら年中発情する子もいれば、しない子もいるというわけです。

で、一番問題にするのは「発情は、それなりにストレス」という事です。
人間は発情期というものがなくいつでもOKの動物ですが、下世話な話、そうした欲求が一年中続いたら、さぞや疲れるというか、おかしくなると思いませんか?
ですから、ポイントは「程度問題」なのです。
発情の強い弱い。期間の長い短い。発情が頻繁か年に数度か。
あとは、発情に伴って、人間との間に問題行動があるかないか。
そして、そうした事がうさぎさんにとって、どれくらいのストレスになっているか。
なんですね。

毎回体調を崩すほどならば、避妊したほうがよいかもしれません。
(これは思い付きですが、もしかしたらそれほどホルモンが活発な子なら、高齢になってからの婦人科系の病気はもっとハイリスクになるってことはないかしら?調べたいですね)
でも、年に数回で、数日で気が済むし、気が荒くなることもなく、元気には変わりがない。というなら、このまま様子見しても。
年齢とともに、回数も減ってくるかもしれませんし。
それとも、将来のハイリスクを軽減できるというメリットも考えて、避妊してもよいし。
避妊するかどうかは、うさぎさんの様子と、飼い主さんの考え方次第で良いと思います。
つまり子育てに王道はなく、各家庭に合ったものがあるという事です。

獣医さんによっても、「避妊した方が良い」〜「必ず病気になるわけじゃないから、避妊する必要はない」まで、ご意見は様々です。ですから、かかりつけの先生のご意見をうかがいながら、お考えになってみてはいかがでしょうか。
そうそう、巣作りで集めたものを掃除しないでくださいね。ある程度集めると落ち着く用ですから。
反対に、行動がおさまった時にためたものをとっておき、次に巣作りに入った時に「はい。あるわよ♪」と与えると「え?もうこんなにたまったっけ?」と、早く終わることがあると聞いています。
もし試されたら、結果を教えてくださいね。

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