獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200912-8

Re:おなかがちゃぽちゃぽする
投稿日 2009年11月16日(月)11時18分 投稿者 チーママ

ご心配ですね。確かにこのところの不安定な天気で、体調を崩しているウサギさんは多いようです。
牧草と水だけで様子を見るというのは、軽度に胃腸の動きが悪くなったウサギさんに対しての指示ですね。牧草を多く食べることによって胃腸の動きを促し、おなかの細菌の調子も元に戻れば…、というお考えかと思います。
年齢が分かりませんが、7か月未満の成長期のウサギさんならともかく、大人のウサギさんならそれで栄養不足になるという事はないと思います。
もともとウサギは、低栄養の野草から高エネルギーを生産できる省エネ動物なんですよ。
ですから牧草をたくさん食べている分には、当面のエネルギーや栄養が不足することはありませんのでご安心くださいね。
お世話の上での注意点としては、保温です。
良くご存知かと思いますが、人間とって暖かくても、ウサギさんの暮らす床近くは冷え込んでいる事が多いものです。常に床上20cmの室温を気にしてみてくださいね。
また足元からの冷えも見落としやすいポイントです。
特に7か月未満の子ウサギはもちろん、5歳過ぎのウサギさんでも、徐々に自分で体温調節をする事が難しくなって来ている場合があって、「いつもこれで平気だから」と思っていて、落とし穴にはまる事があります。別に体調があまりよろしくなくて、体温調節ができにくくなっている事もあって、そうなると冷えでどんどん調子が悪くなる事も考えられます。平均的体温が高い(39〜40℃前後)動物ならではの問題かな?と思っています。
試しに耳が冷たくなっていないかを確認してみてください。とても冷たかったら、保温が必要です。「普通だと思うけれど」という時は、おなかの下に手を入れてみてください。ほんわり暖かいなら良いですが、暖かさが伝わってこないなら体が冷えていま可能性大です。本来なら体温36度前後の人間が体温39度のウサギさんを触ったら、暖かく感じるはずですよね? 
何となく様子が不安だな?と感じたら、私はそんなところをチェックしています。
ウサギさんがいるあたりの温度が低くないか。隙間風が入らないか。ケージに覆いをかけて温かくする工夫をする。などという事もやってみる価値はあります。
またより積極的にウサギ用の暖房グッズを利用する。レンジでチンして体を温める式のグッズを使ってみる。いろいろ工夫をしてみてください。
案外暖めただけで、おなかの調子が良くなる事は多いようです。

それより気になるのは、1ヶ月で100g体重が落ちたことです。
もともとが肥満気味で、餌の量を減らしていた。
餌の見直して今までと違ったものを与えたので、多少食べる量が減っていた。
歯の調子が悪くて、食事量が減っている。
そういった何か体重が減る原因が思い当たるなら良いのですが、飼育方法は全く変えていないのに、体重が減った場合は気を付けてくださいね。
特に、秋は冬に向けて多少体重が増加しても不思議じゃないという時期です。
その時期の体重減が気になるところです。
そのあたりを獣医さんにお話しして、一度よく調べてみていただくと良いかと思います。
2・3歳過ぎたメスウサギさんで未避妊の場合ですと、そろそろ婦人科系の病気がハイリスクに入る時期ですので、定期的な健診が予防医学的にも大事になってきますね。
御大事になさってくださいね。

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