獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-201012-10

Re2:カロリーについて
投稿日 2010年12月8日(水)00時36分 投稿者 チーママ

すっかり遅くなり ごめんなさい。
プロキオンさんが数字的な根拠は示してくださったので、とても勉強になります。

基本的なものとして、体重1kgあたり一日100カロリーなのか5000カロリーなのかと言うくらいの把握は必要だと思いますが、実際にはペレットに指示されている必要量からはじめて、その子の体重を見ながら調節していくと言うことになります。

一般的に、餌の量に関しては次のような事を加味して決めていくことになります。
・成長期(普通は7ヶ月くらいまで)は、ある程度食べるだけ与える。骨格を作る時期ですので、カルシウムが多いアルファルファやアルファルファ原料のペレットをあたえ、月例が進むほどに、だんだんとアルファルファを減らしてチモシーに切り替えていきます。
成体(大人の体)になると、アルファルファはカルシウムが多いのでやめておきましょう。ですからペレットもチモシー原料のものを選択してください。
・その子の適正体重に達したら、その体重を維持できる量を与える。
・気候の変動を受ける環境であれば、一般に冬は寒さをしのぐためにカロリーが必要ですので、餌は多めになります。
・一般的に7ヶ月くらいまでは成長期用、それ以降は大人用、4・5歳過ぎたらシニア用ペレットと言った感じになりますが、個々の体調を見て餌を切り替える時期は変わってきます。
・野菜を与える場合は、当然その分のペレットを減らすことになりますが、野菜は気候により、生産方法により、カロリーも栄養素も違ってきますので、厳密にカロリー計算はできないと思ってください。

うさぎさんの品種や性別、生まれ持った体つきなどにより、適正体重は違ってきますので、そのあたりは獣医さんやうさぎ専門店にお聞きになると良いでしょう。
そして一番大事なのは、その体重を維持できる量であり、大人なら何カロリーと言うのはあまり気になさらない方がよろしいかと思います。
中には小食と言ううさぎさんもいますので、それを規定量食べないからと言って飼い主さんが神経質になってはいけません。小食なりに元気でキラキラしていれば、それがその子の適正な餌の量と言うことになります。
一時は私も必要カロリーを気にする時期もありましたが、結局人間だって同じカロリーを摂っていても太る人もいれば、足りずにやせたままの人もいます。必要量というのはあくまでも目安であって、それがゴールではないと言うことですね。
そのうさぎさんが必要とする量は、やはり毎日のお世話の中で飼い主さんが見つけていくと言うことになると思います。

我が家のうさぎたちを見ていると、季節により量が違ってきますし、食欲も違う。
たくさん食べても太らない時期もあれば、太ってしまう時期もある。
2歳の子には太る量でも、7歳の子は同じに食べても体重が減ってきている。検診で異常はみられないので、獣医さんと「これは年のせいですね」と言っています。新陳代謝が落ちているのでしょうね。
と言うことで、いつまでたっても餌の量が決まることはありません。
常に元気に動く体重を維持できる量を探っている状態です。

ついついしっかりお世話をしようと、ペレットの量や水の量、フンの多い少ないやおしっこの量などを気にしてしまいますが、一番の目安は体重とうさぎさんの動きと表情。
元気に飛び跳ねていて、反応もよくキラキラした表情をしているなら、それでOKだと思ってくださいね。

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